放送に関する世論調査

若い人ほど多様化する映像メディア利用

~「デジタル放送調査・映像メディア利用の意識と行動」から~

NHK放送文化研究所では2007年10月にデジタル放送調査「映像メディア利用の意識と行動」を実施し、デジタル放送の視聴やデータ放送の利用、番組録画・再生行動、インターネットなどの動画配信による映像の視聴などについて調べました。調査は全国の16歳以上3,600人に対して配付回収法で行い、有効回答数は2,605人(有効率72.4%)でした。

地上デジタル放送の受信者は全体の29%でした。複数のテレビが家にある場合でも、地上デジタルテレビは1台という人が多く、サブテレビは地上アナログテレビという家庭がまだ多いことがうかがえます。ワンセグについては、「すでに見ている」(利用者)は7%で、年齢が若いほど利用者が多い傾向にありました。データ放送は13%が利用経験があり、「地域の気象情報」などが便利だと感じられています。

録画・再生に最もよく利用している機器としては「ビデオテープ(VHSなど)」をあげた人が最も多く、全体の26%でした。「デジタル録画機のハードディスク」をあげた人は13%でした。また53%の人は録画を「ほとんど、まったくしない」と答えています。

インターネットの動画サービスを利用したことがある人は、「事前の登録のいらない、無料の動画」が全体の22%、「事前の登録が必要な、無料の動画」が10%、「有料の動画」が2%でした。今後、過去のテレビ番組を動画配信サービスで見たいかどうか尋ねたところ、「昔見て、面白かったテレビ番組」、「評判・話題になったテレビ番組」、「ごく最近のテレビ番組で、見逃した番組」など、いずれも60%前後の人が「見たい」と答えました。

世論調査部(視聴者調査) 荒牧央/平田明裕