ことばの研究

視聴者はどのくらい“漢字表記”を求めているのか(2)

~「平成21年12月・放送における漢字表記についての調査」から~

現在、国の文化審議会の国語文化会を中心に「常用漢字表」の見直しが行われている。第2次試案まで出され、新たに196の漢字が追加される予定である。

追加196字から、ひらがな書きの慣用が強いと思われる語、難しいと思われる語を19語抜き出し、テレビの字幕スーパーとしては、「漢字表記」「かな(交じり)表記」どちらが好ましいかを尋ねる調査をおこなった。

19語のうち、14語が、「漢字表記」よりも「かな(交じり)表記」の回答が多い結果になった。また、音読みする語は、漢字表記の希望が強く、訓読みする語は、ひらがなで書く希望が強い。なお、本稿は、2009年7月号に関連した内容である。

(メディア研究部・放送用語 山下 洋子)