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英議会,受信許可料罰則規定の改正を議論

イギリス保守党のアンドリュー・ブリッジェン議員が提出したテレビ受信許可料不払いの罰則規定の改正について,3月25日,下院の公法委員会(Public Bill Committees)は,全党一致で法改正の審議に入ることを決定した。

現行法では,テレビ受信許可料の不払い者は,1,000ポンド以下の罰金か,支払わない場合は刑務所に収監される。

今回の改正案は包括的な規制緩和法に含まれたもので,担当相が現行の刑事罰の見直しを行いBBCに与える影響を検討したうえ,1年以内に議会とBBCの監督機関であるBBCトラストに報告書を提出すると規定されている。また担当相は規則によって罰金刑を決めることができることも組み込まれている。

法案の成立は夏ごろとされるが,1年間の検討期間が設けられるため,ただちに影響は出ないが,2016年末に期限が満了となるBBCの特許状の更新と密接に関連して議論されるとみられている。

審議の中では,2012年に治安裁判所が扱った不払いの案件は18万2,000件で,裁判所が処理した案件の9件に1件に該当することや,このうち収監されたのは51人で,子どもをもつ女性が貧困を理由に刑事罰に処せられていると報告されている。また,治安判事連盟が不払いの刑事罰を取りやめることを20年にわたり主張していることも明らかにされた。

この改正案に対しBBCは,刑事罰をなくすことは不払いを増加させると懸念を表明し,この変更で2億ポンドの損失が予想され,教養文化チャンネルBBC Fourの閉鎖などサービスの減少につながる可能性があると主張している。

中村美子