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独,各州政府が放送負担金値下げを決定

ドイツで公共放送の主な財源として2013年1月から導入された放送負担金が,2015年の早い時期に値下げされることになった。2014年3月13日の全国16州の首相会議で決まったもので,各州議会の同意を経て最終的に決定される。過去の受信料制度を含め,初めての値下げとなる。

2013年12月,独立機関のKEF(公共放送の財源需要審査委員会)は,新しく導入された放送負担金によって収入増が見込まれるとして,2015年から放送負担金を引き下げるべきだと連邦各州に対して勧告を行った。KEFによると,2013~16年の4年間の収入見通しは308億1,400万ユーロ(約4兆3,600億円)で,ARDなど公共放送機関による収入見通しを11億4,590万ユーロ(約1,620億円)上回っている。このためKEFは現行の放送負担金より73セント(約103円)下回る17.25ユーロ(約2,440円)にすべきだと勧告していた。

これに対して州首相会議は,放送負担金を現行の月額17.98ユーロ(約2,540円)から48セント(約70円)引き下げ,17.50ユーロ(約2,470円)とするとした。負担金の値下げ幅がKEFの勧告より縮小した理由について,州首相会議の幹事役のラインラント=プファルツ州のドライヤー首相は,「2019年度までは,放送負担金を値上げせず,かつ安定した財政運営ができるよう,財政上の“余地”を考慮した結果だ」と述べた。

KEFは公共放送の申請を受けて,2年ごとに放送負担金の値上げまたは値下げ,その時期などについて州政府に勧告を出すことになっており,2017年以降については2015年末に決めるとしている。

熊谷 洋