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英ローカルテレビサービス関連免許申請者の顔ぶれが出揃う

イギリスの放送通信分野を規制監督するOfcom(Office of Communications)は8月23日,新規に導入するローカルテレビサービスの免許申請者を公表した。これは,地方分権化を進める現政府が,市民による政治参加の促進と地元産業の振興という2つの目的に沿って導入を決めたもので,全国21都市にサービスを立ち上げ,2013年秋にサービスを開始する予定である。この計画が順調に進めば,さらに44都市でサービスを始める計画である。

募集された免許は,ローカル地上テレビ番組サービス(L-DTPS)免許(コンテンツ制作)とローカルマルチプレックス運営免許(周波数管理)の2種類である。L-DTPS免許の申請は,スコットランドのグラスゴーとエディンバラ,イングランドのバーミンガムとニューカッスルの各都市で4者が申請,イングランドのリーズ,リバプール,ロンドン,マンチェスターの各都市で5者の申請があり,21都市で合計57者の申請があった。スコットランドの2つの都市では,この地域をカバーする地上商業テレビITVの免許を保有するSTVが免許を申請したほか,YourTV,Metro8など複数の都市で申請を行った事業者が4者ある。一方,マルチプレックス運営免許は全国で1社に付与されるが,これには4者が免許を申請した。そのなかに公共放送のBBCも含まれており,BBCは免許の付与が決定次第,非営利会社としてLMux Ltdを設立し,体制を整備するとしている。

Ofcomは,これらの申請について比較審査方式で免許の付与を決定し年内に免許を付与する。

中村美子