メディアフォーカス

BS 10月から24チャンネルに各局 キャンペーンで視聴者獲得目指す

10月1日からBSデジタル放送が24チャンネルに拡大した。新たに増えたのはWOWOW,スター・チャンネル,グリーンチャンネル,BSアニマックス,FOX bs238,BSスカパー!,J SPORTS,放送大学。このうち,WOWOW,スター・チャンネル,J SPORTS,放送大学はそれぞれ2 チャンネルずつで,あわせて12チャンネルが新たに放送を開始した。

グリーンチャンネルやJ SPORTSなどは,CS放送からの参入でCSとBSで同じ内容のサイマル放送。7月24日に放送が終了したBSアナログ放送の帯域か,拡張帯域を活用している。BS放送は普及世帯数が総務省の2010年3月時点の推計で2,340万件。これに対して,CS放送はスカパーJSATの推計で110度CSの視聴可能世帯は900万件と市場規模はBSの方が大きい。このため,多くの局が今回の増チャンネルを商機ととらえて,一定期間,無料視聴キャンペーンを実施し,新たな視聴者の獲得を目指している。

2012年3月には新たに7チャンネルがBSデジタル放送を開始する予定で,あわせて31の多チャンネルが実現する。

これまでのBSデジタル放送の多くが,無料の総合編成だったのに対して,今回のほとんどのチャンネルは有料で,専門チャンネルとなっている。新たな視聴者が獲得できる可能性がある一方で,コンテンツの充実も求められている。

地上波,CS放送,さらにこれまでのBSデジタル放送とどのように差異化を図っていくか,注目される。

関谷道雄