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メディアフォーカス

NHKネット配信への受信料充当に反対 民放連が調査会報告書に見解

民放連は2011年9月15日,NHK会長の諮問機関である「NHK受信料制度等専門調査会」(座長:安藤英義専修大学教授)が11年7月に出した報告書(詳細は本誌2011年9月号「メディア・フォーカス」参照)に関する見解を明らかにした。

報告書は,地上・衛星受信料の一本化を有力な選択肢とする,テレビ放送のインターネット同時配信を行いネット受信者からも受信料を徴収する,が柱となっている。

民放連の見解は,地上・衛星受信料の一本化については,衛星料金が付加料金となっている現行制度が,衛星の普及や視聴実態に即して妥当であるとし,維持を求めている。

インターネットへの同時配信については,一概に否定するものではないが,同時配信の経費に受信料財源を充てることには反対である,としている。その理由として民放連は,相当なコストがかかること,強大な言論機関であるNHKの放送を受信料財源で配信しようとする構想は言論・ジャーナリズムの多様性の観点からも慎重な検討を要すること,をあげている。受信料を財源とするインターネット同時配信の適否は「NHKが公共放送として担うべき業務の範囲などが十分吟味された上で議論さるべき」で,「結論ありきで法改正を急ぐのは極めて適切さを欠くと言わざるを得ない」としている。

NHKは調査会報告を次期経営計画等に生かすとしており,民放連は具体化前の報告書の段階で見解表明というかたちで立場を明確にした。

奥田良胤