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NHKがIPサイマルラジオサービス 民放の『radiko.jp』もエリア拡大

NHKがラジオ放送をインターネットを通じて同時配信するIP サイマルラジオサービス『らじる★らじる』を2011年9月1日から開始した。

IPサイマルラジオサービスは,放送中のラジオ番組が,パソコン(9月1日開始)やスマートフォン(10月1日開始)で聴けるサービスで,ラジオ第1,ラジオ第2,FM放送を配信している。ラジオの難聴対策として2013年度まで試行される。

一方,民放ラジオ局が参加して実施しているIPサイマルラジオサービス『radiko.jp』の配信エリアが拡大し,2011年10月3日からは23都道府県となった。

『radiko.jp』は,高層ビルやモーターなどの雑音源による難聴対策として,2010年3月から関東の7局と関西の6局がそれぞれのサービスエリアを対象に実用化試験配信を始めた。その後,2011年3月から4月にかけて中京地区と関東・関西の周辺局,北海道,福岡のラジオ局も参加した。

11年10月3日からは,新たに静岡県の静岡放送と静岡エフエム,長野県の信越放送と長野エフエム,石川県の北陸放送とエフエム石川,鹿児島県の南日本放送の7局が実用化試験配信を開始し,これで『radiko.jp』参加局は48社53局となり,サービスエリアは23都道府県に拡大した。

ラジオ界は,近年聴取者が減り厳しい状態で,NHKと民放が初めて共同キャンペーンを実施するとともに,パソコンやスマートフォンへの配信で若年層のラジオ離れを食い止めたいとしている。 

奥田良胤