国内放送事情

セグメント化されたユーザーのニーズ

~海外ドラマ調査から~

この数年、海外ドラマが活況を呈している。「冬のソナタ」で始まった韓流ブーム、「ER 救急救命室」「24-TWENTY FOUR-」が米国ドラマブームを巻き起こしている。ドラマファンは、これまでの日本ドラマだけでなく、さまざまな特徴を持つ海外ドラマの愛好者にゆるやかにセグメント化しつつあると思われる。今回の調査は3つの手法を使って行った。

まず全体像をつかむために電話世論調査を行った。ここではテレビでふだん見ているドラマをたずねた。米・韓・日の3カ国のドラマで最も好きなのは、日本のドラマ70%に対して、米国ドラマ12%、韓国ドラマ10%という結果が出た。韓流、米国ドラマのそれぞれについて、ファンの特徴をインターネット調査で調べたところ韓流ドラマファンの女性は日本、韓国、米国ドラマのそれぞれについても関心が高いのに比べ米国ドラマファンは男女ともに韓流ドラマには興味が無いという結果が出た。このほかに、海外ドラマが持つ国産ドラマに無い魅力とは何かについてオンライン・ディスカッションで探ってみた。海外ドラマは長編物が多いことが魅力であることがわかった。米国ドラマについてはシナリオについての評価が高かった。また韓流については俳優の演技、演出について評価が高いことが特徴的であった。

研究主幹 三浦 基/主任研究員 小林 憲一