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番組研究

東日本大震災 発生から72時間 テレビが伝えた情報の推移

~在京3局の報道内容分析から~

東日本大震災が発生してから24時間のテレビ局の報道内容分析の結果を、昨年12月号に報告しました。その後、対象時間帯を72時間に広げて同様の分析を行いました。その結果を報告します。なお、時間帯を広げた分、分析対象はNHK総合、日本テレビ、フジテレビに絞りました。

広い範囲が被災地となった複合災害で、テレビは何を伝えたのでしょうか。また、どの地域の情報を伝えたのでしょうか。分析結果によると、地震発生から最初の24時間で最も多く伝えられた「津波」が徐々に減り、24~48時間では「原発」が最多となりました。伝えられた地域について、NHKの映像と音声で確認してみました。映像では、72時間を通じて宮城県が最も多いものの、時間を追うごとに少なくなり、逆に東京・首都圏の映像が増えてきました。原発のある福島県の映像は、24~48時間帯に増えています。音声は、72時間全体で、福島県が最も多く、次いで宮城県、東京・首都圏となっていました。

では、原発事故の報道量はどう推移したのでしょうか。NHK総合、日本テレビ、フジテレビとも同じような時間に報道量が増え、そして同じような時間に減っていました。背景には、記者会見など限られた情報に基づいて報道せざるを得なかったことがあるものと思われます。

また、被災者向けの情報としての「生活情報」と被災地からの情報である「被災者・救援情報」はどう伝えられたのでしょうか。生活情報で一番多かったのは「交通情報」、次いで「停電の様子(計画停電を除く)」、「水道・ガスの情報」でした。「生活情報」は、NHK総合が、日本テレビやフジテレビに比べて相対的に多く伝えていましたが、全体としては限定的でした。被災者情報については、どの局も「避難所、被災者の様子」を多く伝えていました。一方で、「救出の様子」は、NHK総合は比較的少なく、フジテレビは「避難所・被災者の様子」と同じくらい伝えていました。

今回の報道内容分析では、この他、伝えられた地域の市町村単位の詳細や被害状況の把握のされ方、原発関連の会見の伝えられ方、発話者の特徴なども考察しています。

メディア研究部(海外メディア)  田中 孝宜
メディア研究部  原 由美子