最近気になる放送用語

「黒板ふき」? 「黒板消し」?

「黒板をふいて字を消す道具」は、「黒板ふき」でしょうか、「黒板消し」でしょうか。

現在では、「黒板消し」という言い方が一般的です。ですが、地域によっては「黒板ふき」もある程度使われています。

解説

「黒板消し」は「黒板ふき」よりも新しいことばで、近年広まりつつある言い方です。ウェブ上でおこなったアンケートでは、「『黒板消し』と言う(『黒板ふき』とは言わない)」という回答が、若い年代になるほど多くなっていました。
 この「黒板消し」は、西日本で生まれて全国に広がったと言われています(井上史雄・鑓水兼貴『辞典<新しい日本語>』)。一方「黒板ふき」は、東日本の一部にはまだよく使うところも見られます。今回のアンケートでも、「『黒板ふき』と言う」や「『黒板ふき』とも言う」などの回答を合わせた数値は、小学校時代を東北や甲信越ですごした人に比較的多い様子が見てとれました。

ぼくは小さいころ、黒板が手品のように消えてなくなるわけではないのに「黒板消し」と呼んでいいのかな、「黒板の字消し」なんじゃないかな、と考えていました。しかし、最近普及し始めた「電子黒板」が、伝統的な黒板そのものを、これから本当に「消し」ていってしまうかもしれません。

(NHK放送文化研究所ウェブアンケート、2013年6月~7月実施、877人回答)
(NHK放送文化研究所ウェブアンケート、2013年6月~7月実施、877人回答)

(メディア研究部・放送用語 塩田雄大)