最近気になる放送用語

「長江」と「揚子江」

最近、「揚子江」のことを、「長江」と呼ぶようになりましたが、どうも耳慣れません。

NHKでは、このほど、従来の「揚子江」から「長江」に呼称を変更しました。

解説

理由は、中国では「長江」を正式名称にしており、現在では「揚子江」を使っていないこと。日本の学校の教科書でも「長江」を採用していること。また、新聞各社も「長江」を見出しや本文に使っていること、などです。

「揚子江」は、本来は河口近くの揚州付近の局地的な名称でしたが、日本や欧州では慣用として「長江」(川全体)の意味に使用してきました。ですから、ある年代以上の人は、「揚子江」という名称になじんでおり、「長江」てどんな河?と思うのも無理ありません。

そこで、放送ではしばらくは、一度は長江(揚子江)と表記したり、いい添えをしたりすれば、視聴者には親切だと思いますが。