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放送現場の疑問・視聴者の疑問

「児童・生徒などの使い分け」

学校や教育に関するニュースや番組で、「児童」「生徒」「学生」などという言い方が出てきますが、これらの呼称の放送での使い分けはどのようになっているのでしょうか。

小学校は「児童」、中学・高校は「生徒」など、原則として学校教育法の条文や文部科学省の公文書に準じて使い分けています。

解説

学校教育法は学校教育制度の基本を定めた法律で、まず第1章第1条で小中学校や高等学校、大学、幼稚園など「学校の範囲」を定めています。そのうえで、それぞれの学校に就学・入学・入園する者について第2章以降の条文の中で、小学校は「学齢児童」「児童」、中学校は「学齢生徒」、高等学校は「生徒」などという表記・呼称を使っています。放送でも原則として、この法律の条文をはじめ文部科学省の公文書、それに教育の現場で実際に使われている表記・呼称に準ずるかたちで使い分けています。

具体的には、

  • 幼稚園・・・・・・・・・・・・園児
  • 小学校・・・・・・・・・・・・児童
  • 中学・高校・・・・・・・・・・生徒
  • 大学・高等専門学校・・・・・・学生

また、生徒(中学生や高校生など)に関連した場合でも、「学生~」と付く語があります。

<例> 学生割引、学生服、学生アルバイト

このほか、学校教育法上の「大学」とは異なり、国の行政機関・省庁が管轄する教育施設に「大学校」(防衛大学校や気象大学校など)があります。これらの「~大学校」では、大学校生の表記・呼称を「学生」としているところが多い一方、中には「研修生」などとしているところもあり、放送では随時確認する必要があるでしょう。

また、児童福祉法による児童福祉施設(厚生労働省所管)の一つである保育所の対象児は、法律では「乳児」(満1歳に満たない者)と「幼児」(満1歳から小学校就学の始期に達する者)と記されていますが、放送で一般的に言う場合は「園児」と言っています。

(『ことばのハンドブック』P37、P81参照)

(メディア研究部・放送用語 豊島 秀雄)