放送現場の疑問・視聴者の疑問

「手投げ弾」と「手りゅう弾」の使い分けや決まりはある?

海外でのテロ・爆弾事件などを伝えるニュースで、手で投げる爆弾のことを、「手投げ弾(てなげだん)」や「手りゅう弾(てりゅうだん・しゅりゅうだん)」という言い方を聞きます。放送での使い分けや決まりはあるのでしょうか。

「手投げ弾」を、なるべく使うようにしています。

解説

手で投げる爆弾については、「手投げ弾」[テナケ゚ダン]と「手りゅう弾」[テリュウーダン][シュリューダン]の3とおりの言い方があります。しかし、一般のニュースや番組では「手投げ弾」という言い方・表記を優先しています。その理由は、以下のとおりです。

  • (1)[テナケ゚ダン]が耳で聞いてわかりやすい。
  • (2)[テリューダン]は旧軍隊読みで、今ではなじみが薄い。
  • (3)[シュリューダン][テリューダン]ともに、表外字の「榴」を含む。

(『ことばのハンドブック』P86参照)

(メディア研究部・放送用語 豊島 秀雄)