放送現場の疑問・視聴者の疑問

「みぞれまじりの雨」という言い方は正しい?

先日の番組で、北日本からのリポートを聞いていたら「けさは、みぞれまじりの雨が降っています」と伝えていました。「みぞれまじりの雨」という言い方はおかしいのではないでしょうか。

ご指摘のとおりです。

解説

「みぞれ」は、雨と雪が同時に降る現象(すでに両方がまじっている状態)です。『学術用語集-気象学編』でも、「mizore/みぞれ」の項は「sleet; rain and snow mixed [together]」と記述されています。 つまり、「みぞれ」の中に「雨」がまじったり「みぞれ」の中に「雪」がまじったりすることは、現象としてありえないということになります。このため、「みぞれまじりの雨(雪)」という言い方は、的確・適切な表現ではありません。

ところで、その冬初めて降った「みぞれ」の場合は、気象観測では「初雪」とされます。 なお、俳句や演歌の歌詞に登場することが多い「氷雨(ひさめ)」は、「ひょう」「あられ」と並んで「みぞれ」とも同じ意味で一般に使われていますが、気象用語としては使いません。

(『改訂版気象ハンドブック』P152、P267、P102  『ことばのハンドブック』P177参照)

「ゆで汁のけぶる垣根やみぞれふる」(一茶)

(メディア研究部・放送用語 豊島 秀雄)