放送現場の疑問・視聴者の疑問

「最大瞬間風速」「瞬間最大風速」どちらが正しい?

台風情報でよく出てくる「最大瞬間風速」を、放送局によっては「瞬間最大風速」というリポーターもたまにいます。どちらでもよいのでしょうか。

正しい言い方は「最大瞬間風速」です。

解説

「風の息」ということばもあるように、風は短時間に強くなったり弱くなったり常に変動しています。この風の瞬間的な速さを「瞬間風速」といい、その最大値を「最大瞬間風速」といいます。「瞬間最大風速」は誤りです。私の新人時代には""「最大」の[サ]と「瞬間」の[シ]をとって、「サシスセソ」の順序で覚えろ""と教えてくれた先輩記者もいました。台風による最大瞬間風速としては昭和41年(1966年)9月5日に沖縄・宮古島で85.3m(第 2宮古島台風)、昭和36年(1961年)9月16日に高知・室戸岬で84.5m以上(第2室戸台風)などの記録があります。

(気象ハンドブックP178ほか参照)

(メディア研究部・放送用語 豊島 秀雄)