放送現場の疑問・視聴者の疑問

北海道の「リラ冷え」、本州の「花冷え」と同じ?

以前、北海道に住んでいたとき、若葉のころに「リラ冷え」ということばを放送でよく聞きました。本州などでの「花冷え」と同じでしょうか。

どちらも、春になっていったん気温が上がったあと突然寒くなる「寒の戻り」の言い方の一つです。

解説

「花冷え」は、春に気温が上がり桜の花が咲くころになって急に冷え込むことをいいます。同じ「寒の戻り」でも、春の訪れが遅い北海道では桜にかわってリラの花咲くころ―5月下旬ごろ―思いがけなく寒くなることがあり、これを「リラ冷え」といっています。一般には馴染みが薄いことばですので、全国放送などで「リラ冷え」を使う場合には、説明をつけるようにしています。

なお、リラ―lilas―はフランス語で、英語名はライラック―lilac―です。「札幌市の木」に指定されており、札幌では毎年5月下旬に「ライラック祭り」が開かれます。

(NHK気象ハンドブックP84ほか参照)

「蝶来ると 見ればいつしかリラ咲けり」 (水原 秋櫻子)

(メディア研究部・放送用語 豊島 秀雄)