生活の中でメディアはどのように使われているのか

~「メディア利用の生活時間調査2018」から~

公開:2019年8月1日

NHKが1960年から5年おきに実施している「国民生活時間調査」では、インターネットの普及などによりメディア利用行動を時系列で捉えることに課題が生じている。そうした課題を考慮し、生活の中でのメディア利用を詳細に捉えることを目的として、2018年12月に「メディア利用の生活時間調査」を実施した。調査の設計では、細切れのメディア利用行動を捕捉するための工夫をしたり、SNSなどインターネット上のコミュニケーション行動を項目として設定したり、デバイス別の利用や移動中のメディア利用を捉えられるようにするなどした。調査結果からは、スマートフォン・携帯電話は朝の通勤・通学中に利用が多かったり、夜はテレビ視聴のピークより遅れて利用のピークがあることなどを示すことができた。また全体のメディア利用の中ではリアルタイム視聴が多いが、若年層ではSNSや動画、ゲームにもテレビに匹敵する時間量を費やしていることがわかった。詳細な生活シーンに焦点をあてると、朝の通勤・通学中に男20代は、スマートフォン・携帯電話でSNSや音楽やゲーム、ニュースなど様々な利用をしていること、10代は夕食時にテレビも視聴するが、夜間のスマートフォン・携帯電話の利用も活発で、特に男10代ではゲームの利用が多いことなどが明らかになった。このように、若年層ではスマートフォンや携帯電話が日常生活に溶け込み、欠かすことのできないデバイスとして存在感をいっそう増している。

世論調査部 渡辺洋子/吉藤昌代/林田将来

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