憲法をめぐる意識の変化といま

~「日本人と憲法2017」調査から~

公開:2017年10月1日

施行70年を迎えた日本国憲法に対する世論の変遷を1974年、1992年、2002年、2017年の調査を軸にたどる。憲法改正が「必要」という人は、1992年の35%から2002年は58%に増加して不要を大きく上回った。1990~2000年代は、湾岸戦争などを受けて自衛隊の活動や国際貢献のありかたについての議論が高まるとともに、憲法のさまざまな項目に関する議論が活発化した時期で、改正を支持する世論は幅広い層に及んだ。しかし2017年は「必要」が43%に減少し、「不要」(34%)との差が縮小している。2010年代は、憲法改正の発議要件を緩和する憲法96条の改正をめぐる議論が起きたり、安倍内閣が集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定を行い、安全保障関連法が成立したりした時期にあたり、世論が慎重な方向に動いたともみられる。憲法9条の改正については「不要」が57%で「必要」の25%を大きく上回り、9条が日本の平和と安全に役に立っているという人も約8割に増加している。憲法が社会に果たした役割を肯定的に評価する人が増え、国の政治に優先的に取り組んでほしいことで「憲法改正」を選ぶ人は6%にとどまるほか、憲法改正をめぐる議論が深まっていないという人が67%に上るなど、憲法改正についての国民の意欲や関心が高まっているとはいえない。

※男女年層別はホームページ上のみ掲載しています。

世論調査部 政木みき/荒牧 央

※NHKサイトを離れます

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