20代は、テレビのリアルタイム視聴と録画再生、動画視聴をどう使い分けているのか?

~視聴行動グループインタビューの結果から~

公開:2016年8月1日

各種調査で若年層のテレビのリアルタイム視聴時間量の減少が明らかになっている。はたして若者は録画再生やネット動画を見ることで、リアルタイムのテレビから離れているのか。南関東に住む20代の社会人男女30人を対象に、リアルタイム視聴と録画再生、ネット動画視聴の使い分けに注目、リアルタイム視聴が減少した背景をグループインタビュー調査で探った。

今回は、リアルタイムの視聴時間量と録画再生・動画視聴の頻度を条件に、「リアルタイム視聴グループ」と「録画視聴グループ」、「動画視聴グループ」に分けた。各グループの発言からは、それぞれの求める効用に応じて視聴方法を合理的に使い分けている様子が明らかになった。調査を通し、20代にとってリアルタイム視聴は録画再生や動画視聴よりも時間効率の点でハードルが高いことや、リアルタイム視聴時間量が多いグループでも個々のテレビ番組への思い入れが薄く、テレビに専念して楽しむ典型的な視聴者像とは一致しないことなど、20代の「テレビ離れ」は、リアルタイム視聴の有無や時間量だけでは単純に測れないものであることが分かった。また、各グループで固有の視聴スタイルの組み合わせが生まれた背景には10代までに家族と団らんしながらテレビを楽しんだ原体験があるかどうかの影響が大きいことも浮かび上がった。

世論調査部 保髙隆之
デジタルコンテンツセンター(前 世論調査部) 木村義子

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