放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2014年9月

9.3 関東広域ラジオ3社のFM補完中継局に予備免許

総務省は,TBSラジオ,文化放送,ニッポン放送の関東広域ラジオ3社にFM補完中継局の予備免許を付与した。災害時のAM放送局の送信所のバックアップや,都心部の難聴対策が目的。2014年7月には南日本放送(MBC鹿児島FM),8月には北日本放送(KNB富山FM)にも免許が付与されている。

9.4 「NHK Hybridcast」サービス拡充へ

9.5 受信料の消滅時効5年 初めての最高裁判決

9.9 4K・8Kの新ロードマップ公表

9.9 WOWOW“錦織効果”で加入の問い合わせ相次ぐ

テニスの全米オープンで錦織圭選手が決勝に進出し,9日の決勝戦まで独占生中継したWOWOWに加入の問い合わせが相次いだ。WOWOWによると,9月の新規加入は15万3,273件,9月末の総加入件数は276万3,045件で,いずれも過去最高となった。一方,NHKはWOWOWから決勝の録画放送権をサブライセンスで購入し9日午後1時から総合テレビで放送した。

9.11 NHK 有機ELデバイスの技術開発に成功

NHKは,有機ELデバイスの長寿命化と低コスト化を実現する技術開発に成功したと発表した。有機ELデバイスの発光層は,ホスト材料とその中に分布する発光材料で構成されるが,電気エネルギーを受け渡ししやすいホスト材料を新たに用いることで,極めて少ない量の発光材料で長寿命な緑色のリン光有機ELデバイスを実現した。

9.18 在京キー局 見逃し番組の無料配信を検討へ

民放連の井上弘会長は9月の定例会見で,見逃し無料配信サービスの検討を在京キー5局で行うことで合意したと発表した。すでに日本テレビは動画広告を挿入するモデルを7月から展開しているが,5局が協力することで投資を抑え,視聴者が使いやすい方法を模索していくという。タイムシフト視聴と異なり,CMスキップができないこの方法で,新たなビジネスモデルを探っていくことになる。

9.25 スカパーJSAT 4K専門ch 来年3月開始へ

スカパーJSATは,2015年3月1日(日)に4K専門チャンネルをスカパー!プレミアムサービス内に2チャンネル同時開局すると発表した。同社によると有料の4K専門チャンネルは世界初。Jリーグやその他のスポーツ,映画,音楽ライブなどを2チャンネルを活用して編成する。

9.27 御嶽山噴火 噴火警戒レベルの運用に課題

長野と岐阜にまたがる御嶽山が噴火。50人以上が犠牲となり(10月15日時点),戦後最悪の火山災害となった。気象庁は,噴火警戒レベルを1(平常)から3(入山規制)に引き上げた。翌日の火山噴火予知連絡会で藤井敏嗣会長は,情報伝達や噴火警戒レベルの運用のあり方について,改めて検討すべきだという考えを示した。

9.29 『花子とアン』過去10年で最高の視聴率記録

ビデオリサーチによると,NHKの連続テレビ小説『花子とアン』の全156回を通じた平均世帯視聴率は関東地区で22.6%と,過去10年で最高を記録した。関東地区での20%超えは,『あまちゃん』『ごちそうさん』に続いて3作連続。

9.29 ビデオリサーチがTwitter TV エコーの提供開始

ビデオリサーチはテレビ番組の新たな視聴指標「Twitter TV エコー」の提供を開始した。これはTwitter社と共同開発していた,番組に関するツイートの拡散の度合いを数量化した新指標。ビデオリサーチでは,「テレビメディアの評価を多角的にとらえる共通指標としての活用を目指している」としている。