放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2013年5月

5.1 和歌山県が受信環境改善へラジオ総合相談窓口

大地震や津波,それに台風などの災害時に必ず1局以上のラジオの放送を聴取可能にしようと,和歌山県がラジオ総合相談窓口を設置した。これは東日本大震災でラジオが情報入手に有効だったことから,災害発生時に備えて受信環境を改善するのを狙いに始めた。同県では放送事業者などとともに受信環境改善に取り組む方針。

5.2 4K/8K推進へ「次世代放送推進フォーラム」

4K/8K放送などのサービスの実用化と普及を推進する目的で,NHKや在京民放キー局,家電メーカーなど関連する業界による組織「次世代放送推進フォーラム」が発足し,設立総会を開いた。フォーラムは総務省の「放送サービスの高度化に関する検討会」が4K/8Kの普及について,放送事業者や受信機メーカーなどが参加した組織を設立してオールジャパン体制で取り組むよう求めていたのを受けて設立されたもので,理事長には東京大学大学院情報学環の須藤修教授が就任した。

5.7 ハフィントン・ポスト日本版がスタート

アメリカのニュースサイト,「ハフィントン・ポスト」の日本版がスタートした。ハフィントン・ポストはニュースやブログ,さらにソーシャルメディアで作るサイト。2005年にアメリカで開設され,大手メディアのサイトと肩を並べる存在にまで成長している。アジアで開設されるのは日本が初めて。日本側は朝日新聞社が出資している。

5.7 「コンテンツ権利保護専用方式」を採用初のフルセグ搭載スマートフォン発表

3月末に運用が開始された「コンテンツ権利保護専用方式」を採用したフルセグ受信可能なスマートフォンが,ソフトバンクモバイルから発表された。この方式は,B-CASのようにICカードを使用して著作権保護の暗号を解く仕組みではなく,ソフトウエアで実現するため,スマホ,カーナビなどのモバイル端末への対応が期待されている。15日にはNTTドコモが対応機種を発表。ワンセグ主流だったモバイル端末におけるフルセグ搭載機種の広がりは加速化していくものと思われる。

5.10 民放キ-局5社が大地震発生時のヘリ映像共有へ

在京民放5社(日本テレビ,テレビ朝日,TBSテレビ,テレビ東京,フジテレビ)は,首都直下の大地震などが発生し,各社の取材ヘリコプターの運航に大きな障害が生じる場合を想定して,一定の条件のもと,各社のヘリコプター映像をプール化(共有)することで合意した。東日本大震災の教訓を踏まえ,災害時に「国民の生命財産を守る報道を行う」というテレビ放送の使命を果たすための決定としている。また民放ヘリ全機が飛行不能になる事態を防ぐため,5月1日から各社持ち回りで茨城県のヘリポートに常時駐機させる。

5.28 受信料支払率が73.4%で前年度上回る

NHKは2012年度の都道府県別受信料支払率の推計を公表し,全国平均は73.4%で前年度を0.9ポイント上回った。このうち,最も高かったのは秋田県で95.7%,最も低かったのは沖縄県の44.3%だった。NHK が受信料支払率の推計を公表するのは2011年度に続いて今回が2回目。最も低かった沖縄県は前年度を2.3ポイント上回り最も伸び率が大きかった。

5.31 「放送サービスの高度化に関する検討会」検討結果まとまる

総務省「放送サービスの高度化に関する検討会」では,2012年11月から,「4K/8K(スーパーハイビジョン)」「スマートテレビ」「ケーブル・プラットフォーム」の3分野について検討が行われ,その検討結果がまとまった。とりまとめでは,“いつ,誰が,何を”が意識され,2020年までの4K/8Kのロードマップ,放送・通信連携サービスに対応した次世代スマートテレビの普及に向けた体制のあり方とスケジュール,ケーブルテレビ事業者による,IP映像伝送サービス機能整備などが示された。この検討結果は,「ICT成長戦略会議」に反映される。