放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

米YouTube,有料チャンネル導入

米グーグルが運営する動画配信サイトYouTubeは5月9日,有料チャンネルサービスを試験的に開始した。このサービスには53のチャンネルがあり,ナショナルジオグラフィック・キッズなど子ども向けチャンネルから,英国のテレビ番組専門のチャンネルにいたるまで幅広いジャンルをカバーしている。ユーザーは,最初の2週間は試行期間として無料で利用でき,その後は最低で月額99セント(約100円)から利用できる。

米ABC,アプリ経由のライブストリーミング開始

ABC放送は,スマートフォンやタブレット端末アプリの“ライブ”ボタンを押すことで,放送中のすべての番組をストリーミング視聴できるサービスを5月14日に開始した。アクセスできるのはケーブルや衛星の有料放送加入者で,対象地域は今のところニューヨークとフィラデルフィアだけだが,今後全米の200以上の系列局にも広げる予定。当初はアップルの機器でのアクセスのみとなるが,数か月以内にアンドロイド系の機器でも視聴可能になる。地上テレビをネットで有料配信するAereoや,番組のネット配信で加入者を増やすNetflixなどに対抗するため,他のネットワークもABCに追随するものと見られる。

米「グーグル・グラス」にCNNアプリ登場

米グーグルが開発中の眼鏡型端末グーグル・グラス用に,CNNが放送業界として初めてアプリを提供することになった。グーグルが5月16日に発表した。CNNアプリでは文字情報のほか動画も視聴できる。同端末用にはすでにニューヨーク・タイムズもアプリを提供しているが,CNNアプリの登場により全部で9種のアプリが用意されることになる。カメラ機能も備えるグーグル・グラスは,現在,ごく限られたユーザーが1,500ドル(約15万円)の実験型モデルを購入して試験的に利用しているが,一般向けの商品化の時期は明らかにされていない。

米PBS,ベテラン司会者による新番組で金曜夜をテコ入れ

PBSで20年以上にわたりインタビュー番組を担当し,2012年からはCBSの朝のニュース番組の司会も務めているチャーリー・ローズ氏(71)が,金曜夜8時半にPBSが新設する番組を担当することが明らかになった。5月19日付のNYタイムズが伝えた。番組名は『Charlie Rose Weekend』で,ローズ氏が政治,経済から文化,スポーツまで幅広いジャンルの一線で活躍する人物にインタビューする。PBSが現在放送しているニュースマガジン番組『Need to Know』は3年の間に司会や番組フォーマットがたびたび変更され視聴者に定着せず,PBSはベテラン司会者の起用でプライムタイムの視聴者獲得を図る。新番組は,2013年7月に開始予定。

加・規制機関が公共放送CBCの広告放送を認可

カナダの放送に関する規制機関CRTCは5月18日,公共放送CBCがラジオで広告放送を行うことを認めた。政府からCBCへの交付金が3年間で1億1,500万カナダドル(約110億円)削減されることに伴う措置で, 英語のCBCラジオ2とフランス語のEspace Musiqueで, それぞれ1時間に4分までの広告放送が認められる。CBCは年間収入18億5,000万カナダドルの3分の2が政府交付金で占められており,商業ラジオ局からはCBCが広告放送を行うことに批判が出ている。また,CRTCは同日付でCBCの放送免許の5年間延長も認可した。

ベネズエラ,反政府系テレビ局売却終了

南米ベネズエラで唯一の反政府系テレビ局と言われたGlobovisiónが5月13日,同局の創立者のギジェルモ・スロアガ氏から,投資家のフアン・ドミンゴ・コルデロ氏らに売却された。同局は,2013年3月に死去したチャベス前大統領や後任のマドゥーロ大統領らの左派政権に批判的な報道で知られ,過去に何度も罰金を科されるなどの処分を受けていた。新社長に就任したコルデロ氏は同局のあり方に変化はないとする発表を行ったが,その後,番組司会者が解雇されたことなどから,報道姿勢が変わるのではないかとの声が上がっている。