放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2012年7月

7.2 4月クール テレ朝,初の視聴率3冠

4月クール(12年4月2日から7月1日)の3か月間の視聴率で,テレビ朝日が1959年の開局以来初めて視聴率3冠となった(ビデオリサーチ調べ)。サッカーワールドカップアジア最終予選の高視聴率などが貢献した。

7.5 NHK技研 日本初の「IBC国際栄誉賞」

ヨーロッパ最大の放送機器展示会(IBC)の最高賞である「IBC国際栄誉賞」を日本で初めて受賞することになった,とNHK放送技術研究所が発表した。この賞は,放送・映画・メディア産業などの分野で国際的に優れた貢献をした個人または組織に与えられるもので,研究機関が受賞するのは今回が初めて。

7.7 「もっとTV」にNHKが参加

インターネットテレビでのビデオ・オン・デマンド(VOD)サービス「もっとTV」にNHKが参加した。「もっとTV」は民放在京キー局5社と電通が2012年4月から開始したシステムで,NHKの参加によりボタン一つで民放とNHKのVODが見られるようになった。

7.10 大阪の朝日放送 イギリスの番組配給会社と提携合意

大阪の準キー局・朝日放送が,テレビ番組の企画・制作分野では世界有数の大手である「ゾーディアックメディアグループ」の配給部門「ゾーディアックライツ」(本社・ロンドン)と,世界に向けて番組を販売するための番組フォーマットの立案・開発で合意したと発表した。共同制作するのはバラエティー番組で,朝日放送のスタジオで行う予定。

7.13 売上げ微減,経常利益は7.0%増 地上民放193社の11年度決算

民放連は,2011年度の地上民放193社の決算状況を公表した。売上高は2兆2,358億円で前年度に比して0.4%の減となった。しかし経常利益は7%増の1,335億円で3年連続して増益となった。29社は損失を計上した。

7.18 高齢者「見守りテレビ」 北本団地で実証実験を開始

テレビとインターネットを使って,高齢者の安否を毎日確認する「見守りテレビ」の実証実験が,埼玉県北本市の北本団地で開始された。テレビスイッチのオン・オフで,高齢者世帯に異常がないかどうかを判断するシステムで,実用化に向けての初めての実験である。

7.25 オリンピック公式動画サイト 民放連が『gorin.jp』本サイト公開

民放連が,民放テレビの共同公式動画サイト「gorin.jp」で,25日の女子サッカーなでしこジャパンのカナダ戦など2,000本以上の競技ハイライト動画の配信を開始した。競技の生中継は150時間以上を配信する予定。

7.27 BPOが2011年度の年次報告書

放送倫理・番組向上機構(BPO)は2011年度の年次報告書を公表した。報告書には東日本大震災への対応がまとめられ,このうち,青少年委員会による「子どもへの影響を配慮した震災報道についての要望」や番組制作者に実施した震災報道に関するアンケート調査の結果などが取り上げられた。

7.31 日テレ『news every.』で放送倫理違反

放送倫理・番組向上機構の放送倫理検証委員会は,日本テレビ『news every.』が12年4月に放送した「食と放射能 飲み水の安全性」をテーマにした報道で,原発事故にともなう飲み水の安全性についてのインタビュー相手が宅配の水を販売する会社の関係者だった問題で,「宅配の水に対する好意的な評価を語らせ,同社の利益に著しく偏った報道をした」として,放送倫理に違反するとの審理結果を公表した。