放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2011年12月

12.2 秘密保全法制の整備民放連が反対の意見書提出

秘密保全法制の整備に関して民放連が反対の意見書を内閣官房宛に提出したと発表した。同法制には,NHKも加盟する日本新聞協会,日本弁護士連合会等も反対の意見書を提出している。

12.2 横浜ベイスターズ,TBSがDeNAに譲渡

TBSホールディングスが,同社とBS-TBSが保有するプロ野球・横浜ベイスターズの株式の一部をインターネット・オークション等の運営会社DeNAに譲渡したと正式に発表した。横浜ベイスターズは同社の連結子会社ではなくなった。

12.2 TBSと日経コンテンツ開発・提供で業務提携

TBSホールディングスが,各種メディアの融合による新メディアや,経済・社会のグローバル化にともなう新市場向けのコンテンツの開発と提供で日本経済新聞社と業務提携すると発表した。毎日新聞,テレビ東京もコンテンツの開発・制作に参加する。

12.15 大阪のFM802,2波放送へ近畿圏向けの外国語FM放送を譲受

大阪府を放送エリアとするFM802が,近畿2府4県向けの外国語放送「FM COCOLO」を関西インターメディア社から譲り受け,2012年4月1日から同社で運営すると発表した。「COCOLO」は1995年に日本初の外国語FM放送局として開局したが,最近は経営が厳しくなっていた。2011年の放送法改正で,1社によるラジオ局の所有は4局まで可能となっている。

12.15 人権救済機関設置法案報道機関による侵害の規定なし

法務省は新たな人権救済機関として政府から独立した人権委員会を設置する法案の概要を公表した。人権委員会は法務省の外局として設置される。懸案となっていた報道機関などによる人権侵害についての規定は盛り込まれていない。同法案は12年の通常国会に提出される見込み。

12.19 『水戸黄門』,42年の放送に幕

1969年に開始され42年間続いたTBS系の『水戸黄門』の最終回が放送された。視聴率は13.9%だった(関東地区・ビデオリサーチ調べ)。かつては視聴率が30%を超える人気番組だったが,最近は視聴率が低迷していた。

12.20 周波数オークション制度導入へ懇談会が報告書を公表

特定の周波数を使う業者の選定にあたって国が競売を実施する周波数オークション制度を検討していた総務省の「周波数オークションに関する懇談会」が導入に向けた報告書を公表した。

12.22 私的録画補償金訴訟知財高裁,デジタル機器は対象外

東芝がデジタル放送専用録画機の出荷価格に私的録画補償金を上乗せせず代行支払いをしなかったため,著作権者側の団体である私的録画補償金管理協会が賠償を求めていた訴訟で,知財高裁がデジタル専用機は補償金の対象にならないとして同協会の控訴を棄却した。東芝はアナログ録画機がデジタルに転換されたのを機に録画回数を10回に制限するなど著作権が一定範囲で保護されるようになったとして,代行支払いを拒否していた。同協会は最高裁に上告した。

12.27 津波映像の放映に配慮を要請日本子ども家庭総合研究所

日本子ども家庭総合研究所の東日本大震災中央子ども支援センターが,大震災の津波などの被災映像を子どもたちが繰り返し見ると心的外傷ストレス障害(PTSD)の症状に悪影響がでるおそれがあるとして,テレビ局など報道機関に放映時間等に配慮するよう要請した。