放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

中国,ドラマ番組の途中のCMを禁止

中国の国家ラジオ映画テレビ総局は11月28日,テレビドラマの番組の途中でコマーシャルを挿入することを2012年1月から禁止する通達を出した。これについて当局者は,視聴者の利便を図り公共サービスの質を向上させるためとしているが,メディア関係者の中には,この措置によってテレビ局の広告収入に大きな影響が出ると指摘する声もある。

香港RTHK,人気司会者の契約を解除

香港の公共放送RTHKの人気ラジオ番組の司会者を長期間務めてきた2人が,来年契約を解除されることが明らかになり,先にRTHKのトップに官僚が派遣された人事との関連について波紋を呼んでいる。契約解除が決まったのは,『自由風自由Phone』を8年間担当してきた呉志森氏と,『千禧年代』を12年間担当してきた周融氏で,このうち周氏は保守派とされるが,呉氏は歯に衣を着せぬ政府批判の鋭さで人気があった。今回の決定は,香港特別行政区政府の労働福祉局のナンバー2だった鄧忍光氏が過去50年余りで初めて官僚出身のRTHKトップに就いてから3か月足らずのもので,メディア関係者の中には,政府がRTHKへのコントロールを強化する企みとの見方も出ている。

韓国,「放送評価」でKBS1が再度トップに

放送番組の質の向上のため,韓国の放送通信委員会(KCC)が毎年放送事業者を対象に行っている放送評価で,前年に続いてKBS1が地上放送3社の主要4チャンネル中,最も高い評価を受けた。この放送評価は,番組の質の評価や放送審議規定遵守状況などの「放送内容」,災害放送や子ども・障害者向け番組の比率などを審議した「編成」,財務の健全性などの「運営」の3つの分野についてKCCが審査するものである。2011年10月24日にKCCが公表した,2010年1月から12月までの期間を対象にした番組評価では,KBS1は,放送審議規定遵守,障害者向け番組編成などの項目で他のチャンネルよりも高い評価を受け,900点満点で758.67点を獲得して1位となり,以下KBS2,SBS,MBCの順となった。

イスラエル,パレスチナ自治区内のラジオ局に閉鎖命令

イスラエル政府は11月19日,パレスチナ暫定自治区内の主要都市ラマッラからラジオ放送を行ってきたKol Hashalom(All for peaceの意)に対し,イスラエルへの敵愾心を煽る放送を無免許で行ってきたとして閉鎖を命令した。同局はパレスチナ暫定自治政府通信省から免許を得て,これまで7年間,ヘブライ語とアラビア語でイスラエル・パレスチナ間の平和と対話を促す放送を行ってきた。

カタール,AJEがインドでの放送開始へ

カタールのドーハを拠点とする国際的な英語ニュースチャンネルAJE(Al-Jazeera English)は,11月17日,インドでの放送を同国最大の衛星放送プラットフォームDish TVを通じ開始することを明らかにした。AJEは既に2010年12月,インドへのダウンリンク(downlink)免許を取得していたが,これでインドのDish TVに加入する1,170万世帯への到達が可能となった。AJEはインドでの放送範囲を更に拡大するためTata Sky,Airtel Digital TV,Videocon D2hなど他の衛星放送プラットフォームやケーブルテレビとも交渉を続けており,将来的にはインドの国語ヒンディー語の新チャンネル開設も検討している。またアルジャジーラは,11月11日,バルカン諸言語による新チャンネルAl-Jazeera Balkansの放送を開始した。

ニュージーランド,TVNZとSkyが合弁設立へ

ニュージーランド政府所有の放送局TVNZは11月24日,国内で有料放送を行う唯一の衛星放送局Sky TVと提携し,有料の地上デジタル放送を行う新たな合弁企業を設けると発表した。新会社はSkyが51%,TVNZが49%の株を所有し,現行の無料地上テレビと,衛星Skyから有料の数チャンネルを含む計10~14チャンネルを提供する予定である。受信用セットトップボックスは,既存の無料地上デジタル放送Freeviewと異なり,政府が全国に敷設中の超高速ブロードバンド網にも将来的に接続可能なものを使用するとされている。サービス開始は2012年前半を予定している。