放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2011年6月

6.2NHKラジオ,ネットで同時配信へ

NHKが,2011年9月1日からラジオ放送をインターネットに同時配信すると発表した。ラジオ第1は関東広域圏向けを,第2は全国向けを,FMは東京都域向けを,それぞれ配信する。9月1日からはパソコンで,10月1日からは多機能携帯電話で聴取できるようになる。難聴対策として2年間試行する。

6.2NHK,大相撲名古屋場所を中継放送

NHKは,開催が正式に決まった大相撲名古屋場所(初日7月10日)を中継放送すると発表した。大相撲の八百長問題を受けてNHKは2場所連続で中継放送を見送っており,中継は11年1月の初場所以来となる。

6.8地デジ移行延期,電波法特例法が成立

東日本大震災で被災した岩手,宮城,福島の東北3県で,2011年7月24日の地上テレビ波のデジタル化を最大1年間延期する電波法の特例法が参議院本会議で全会一致で可決,成立した。

6.11CBC,ドキュメンタリーで最高賞~モンテカルロ・テレビ祭~

第51回モンテカルロ・テレビ祭のドキュメンタリー部門で,中部日本放送(CBC)が2010年5月に放送した『笑ってさよなら~四畳半下請け工場の日々~』が最高賞のゴールデンニンフ賞を受賞した。また,TBSが10年10月に放送したテレビドラマ『塀の中の中学校』が単発ドラマ部門で,最優秀作品賞,最優秀主演男優賞(渡辺謙),モナコ赤十字賞の3賞を同時受賞した。

6.14NHK経営委,会長選任の内規策定へ

NHK 経営委員会の數土文夫委員長が,会長を選任するにあたっての手順を定めた内規をつくると発表した。2011年1月の会長選任にあたっての混乱を反省してのもので,会長の任期が終わる6か月前に指名委員会を立ち上げる,会長選任には9名以上の賛成が必要なため,9名以上の委員の同意を確保した上で,委員長が候補者に就任を要請するなど。

6.17アナログテレビ放送終了,アナログ放送画面で特別周知

NHKと民放連が,2011年7月24日のアナログテレビの放送終了(岩手,宮城,福島の3県を除く)を前に,7月1日以降,アナログテレビの放送画面に終了までのカウントダウンスーパーを表示したり,定期的にブルーバックの「お知らせ画面」を放送したりする,と発表した。

6.20CATV局の区域外再送信審議会が初の「不同意」答申

総務省の情報通信行政・郵政行政審議会の有線放送部会が,高知県のCATV局「よさこいケーブルネット」(須崎市など)が,岡山県と香川県を放送エリアとする「テレビせとうち」の区域外再送信を求めていた事案で,「不同意」を答申した。片山善博総務大臣は答申を受け21日,「不同意」の裁定を行った。大臣裁定で民放局の主張を受け入れ「不同意」が出されたのは初めて。

6.2213年の大河ドラマ大震災で福島舞台の『八重の桜』

NHKは2013年の大河ドラマが,同志社大学を創設した新島襄の妻・新島八重(福島県会津出身)の生涯を描く『八重の桜』に決まったと発表した。NHKは,被災地の復興だけでなく活力ある日本への思いを込めて制作する,としている。

6.28視聴者視点によるNHK評価放送・経営とも信頼性が上昇

外部有識者の「視聴者視点によるNHK評価委員会」(委員長・谷藤悦史早稲田大学教授)が,2010年度のNHKの放送活動と経営活動の評価結果を発表した。放送,経営のいずれも前年度より評価点が上昇したが,経営に関しては必要水準とした評価点「3」にわずかながら達しなかった。