放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2010年1月

1.2NHK紅白歌合戦,視聴率40.8%

ビデオリサーチは,大晦日の夜に放送されたNHK紅白歌合戦の平均視聴率は40.8%(午後9時からの第2部,関東地区)だったと発表した。08年の第2部は42.1%だった。

1.7NHKオンデマンド,値下げ

NHKが,NHKオンデマンドの「見逃し見放題パック」を2月から525円値下げして月額945円にすると発表した。NHKは利用者の増を期待している。

1.7地方局への出資規制緩和へ

総務省が,「マスメディアの集中排除原則」を緩和し,地方放送局への出資規制の上限を現行の20%未満から3分の1未満に引き上げると発表した。デジタル化投資や広告量減少で苦しい地方局に対してキー局などが支援しやすくする。

1.13NHKのBSチャンネル 2チャンネルへの再編を電監審が答申

電波監理審議会が,NHKのBS放送について,現行の3チャンネルから2チャンネルに再編すると答申した。再編の時期は,BS放送がデジタルに完全移行する11年7月24日以前としている。

1.13NHK収支予算,2年連続で赤字

NHKが2010年度の収支予算・事業計画を発表した。収支は,事業収入が6,786億円,事業支出が6,847億円で,61億円の赤字となっている。デジタル化追加経費の増が要因。NHKの収支予算の赤字編成は09年度の29億円に続いて2年連続となった。

1.19総務相,取材源の「関係者」表現を批判

原口総務相が,民主党の小沢一郎幹事長の政治資金等をめぐる報道で,情報源を「関係者」と表現しているケースが多いと指摘し,なんの関係者かわからない,少なくともそこは明確にしないと電波という公共のものを使うのには不適当だ,と述べた。報道への介入,圧力になるとの批判が出て後日釈明した。

1.20「日本版フェアユース」 新聞協会などが反対意見

日本新聞協会など6団体が,著作物を許可なく利用できる範囲を定める「日本版フェアユース」の導入に反対する意見書を文化審議会に提出した。「研究」や「批評」の場合は,権利者の許諾なしに利用できるようにする方向で,著作権法の改正が検討されている。

1.20朝の連続テレビ小説 新年度,午前8時からに変更

NHKは,新年度から朝の連続テレビ小説の放送時間を15分繰り上げて,午前8時からにすると発表した。視聴者の生活様式の変化に対応するためで放送時間の変更は1962年以来48年ぶりとなる。

1.22珠洲市で,2回目のアナログ停波実験

総務省が,石川県珠洲市と周辺地域で2回目のアナログ放送停止実験を行った。珠洲市と周辺地域は,全国より1年早く10年7月から地上デジタル放送に完全移行する予定で,09年7月に1時間のアナログ放送停止実験を行ったが,今回は22日正午から48時間実施した。

1.25KDDI,ジュピター株を取得へ

KDDIが,CATVの最大手ジュピターテレコムの発行済み株式の37.8%を取得すると発表した。CATV会社を関連会社化して,電話とネット,テレビをつなぐサービスをしやすくするのが狙い。

1.28総務省がラジオ研究会

総務省が「ラジオと地域情報メディアの今後に関する研究会」を設置すると発表した。デジタル化で空いた周波数を使って映像配信をするラジオなどが計画されるなかで,ラジオ全体の将来像を考える。報告書のまとめは10年6月の予定。