放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

5.6TBSのダイエット番組で健康被害続出

2006年5月6日にTBS 系列で放送された健康情報番組『ピーかんバディ』で紹介された白インゲン豆を使ったダイエット方法を試した視聴者から嘔吐などの症状が出たとの苦情が相次いだ。TBS は30 日,965件の苦情が寄せられ,入院件数は104件だったことを明らかにした。

5.16「通信・放送の在り方に関する懇談会」 報告書の骨子案を発表

総務相の私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会」が2006年6月の最終報告書の取りまとめを前に,報告書の骨子案を発表した。続いて5月17日には,自民党の「通信・放送産業高度化小委員会」が「今後の放送・通信の在り方」の報告書素案を発表した。さらに,政府の「規制改革・民間開放推進会議」が5月30日に課題の論点を整理して発表し,放送と通信の融合にともなう政府・自民党の制度改革論議は大詰めを迎えた。

5.17CM好感度,トップは「日本コカ・コーラ」

CM 総合研究所が2005年度にCM で好感度をえた企業を発表した。それによると,トップは「日本コカ・コーラ」,2位は「サントリー」,3位は「花王」だった。「サントリー」は12年間トップだったが,05年度は2位となった。

5.19民放キー局3局が増収・増益

テレビ朝日が2006年3月期の連結決算を発表し,民放キー局5局の連結決算状況が出揃った。それによると,フジテレ

ビ,テレビ朝日,テレビ東京の3局は増収・増益だったが,日本テレビとTBS は,経常利益が前年を下回った。

5.19インターネットのモバイル化進む

総務省の「通信利用動向調査」によれば,2006年3月末現在で,個人のインターネット移動端末の利用者数は6,923万人に達し,パソコン利用者数の 6,601万人を初めて上回った。ブロードバンド化も進み,インターネット利用者の半数以上がブロードバンド回線を利用している。

5.19国民投票法案,与党がメディア規制を断念

憲法改正の具体的な手続きを定める国民投票法案に,メディアの報道自主規制を求める内容を盛り込むことを自民・公明の与党が断念した。

5.22取材源の秘匿,不正告発の場合は容認

東京地裁は記者の取材源が公務員の場合,公務員の不正を内部告発した場合は,告発者を保護するために,取材源の秘匿が認められるとの判断をした。

5.23NHK,05年度決算を発表

NHK の2005年度決算が公表された。受信料収入は,不祥事による支払い拒否や留保の影響で前年度に比して385億円減の6,024億円で,2年連続のマイナスとなった。しかし,番組制作費,設備費などで経費の節減を行い,43億円の剰余金を生み出した。剰余金のうち37億円は債務償還に当てられ,残額は 2006年度以降に繰り越される。

5.25藤里町の集中取材 BRCが節度ある取材を要望

放送に対する視聴者からの苦情を審理する第三者機関「放送と人権等権利に関する委員会」(BRC)が,秋田県藤里町の小学1年生の殺害事件に関して,テレビ,ラジオの関係各社に,節度ある取材を要望した。地元住民から苦情がBRC に寄せられた。

5.26アナログ放送停止時期,知っていたのは3割

総務省が2006年3月に行った地上デジタル放送の浸透度調査を発表した。それによると,アナログ放送が停止されることを知っていたのは85.7% だったが,2011年の停止時期まで知っていたのは32.1% にとどまった。