放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

06.01.02NHK紅白歌合戦視聴率7年ぶりに上昇

大晦日に放送されたNHK『紅白歌合戦』の視聴率は42.9%(第2部・関東地区,ビデオリサー チ調べ)で,40%を割り込んだ前年の紅白を上回り,7年ぶりに視聴率が上昇した。

06.01.17テレビ東京の番組『ガイアの夜明け』で
BRCが放送倫理違反の「見解」

「放送と人権等権利に関する委員会」(BRC)は,テレビ東京が 2005年6月14日に放送した『ガイアの夜明け』に放送倫理違反があったとする「見解」を出した。テレビ東京は番組で「うなずき屋」を出演させ,相手の話にうなずくだけで2時間1万円などと紹介した。

これに対して「うなずき屋」として出演した男性が,「視聴者に悪徳業者と誤解させる内容だった。現金受け渡しの画面はテレビ局からの依頼だった」と主張してBRCに苦情を申し立てていた。

BRCは,違法な人権・名誉侵害とまではいかないが,番組に過剰な演出があり,「うなずき屋」が高齢者を食い物にする印象を与えかねない内容だったと判断し,放送倫理違反があったと認定した。

06.01.20「通信と放送のあり方に関する懇談会」初会合

総務大臣の私的諮問機関「通信と放送のあり方に関する懇談会」(座長・松原聡東洋大学教授)が初めての会合を開いた。「通信と放送融合時代の法体系,行政のあり方」「NHK問題」「通信業界のあり方」「民放も含めた放送業界のあり方」について議論し,2006年6月に答申をまとめる予定。

06.01.23ライブドアの堀江社長逮捕
フジテレビとの提携は今後の情勢次第

ライブドアの堀江貴文社長が,証券取引法違反容疑(偽計取引,風説の流布)で東京地検に逮捕された。ライブドアは2005年1月から4月にかけて,フジテレビの大株主であった「ニッポン放送」の株の過半数を買い占めてフジテレビに業務提携を迫り,紛糾した。2005年4月に和解した際に,フジテレビはライブドアの株式の第三者割当増資を引受け第2位の株主になるとともに,業務提携の具体化に向けて協議をすすめることになっていた。

堀江社長辞任のあとライブドアの新社長に就任した平松庚三氏は2006年1月27日,フジテレビにライブドア経営再建への協力を要請した。

フジテレビは,資本と業務の提携をどうするかについては今後の情勢を見て決めることにしている。

06.01.24NHK「3か年経営計画」を発表

NHK が「3か年経営計画」を発表した。NHKは 25日午後9時15分から45分間の特別番組を放送して,経営計画の内容を視聴者に説明した。

06.01.26薄型テレビの出荷台数
初めてブラウン管テレビを追い越す

電子情報技術産業協会の発表によると,国内テレビの 2005年の出荷台数は,薄型テレビ(液晶とプラズマ)が前年比55.9%増の469万台,ブラウン管テレビが前年比30.8%減の398万台で,年間出荷台数で薄型テレビが初めてブラウン管テレビを追い越した。

06.01.30「鳥取県人権侵害救済推進条例」
知事が施行凍結を表明

片山鳥取県知事が記者会見で「人権侵害救済推進及び手続きに関する条例」の6月施行を凍結する議案を2月県議会に提案することを表明した。片山知事は,今後有識者の意見を聞くなどして内容を見直す方針。

この条例は2005年10月に鳥取県議会で可決されたが,地元の報道機関が,条例における人権侵害行為の規定があいまいで,正当な取材・報道活動まで規制される危険性が高いとして,知事と県議会議長に見直しを申し入れていた。