デジタル化の中でのニュースの読まれ方①

~ロイター・デジタルニュースリポート2023から~

公開:2023年10月1日

情報があふれるデジタル社会で、人々のニュースに対する意識や、情報への接し方はどのように変わるのか。そして情報を発信する側のメディア組織は、この時代をどう生き抜くべきなのか。
イギリスのオックスフォード大学にあるシンクタンク、「ロイタージャーナリズム研究所」(Reuters Institute for the Study of Journalism)は、国際比較調査を通じ、この問いかけを続けてきた。放送文化研究所も調査の協力団体として日本の動向を分析している。2023年はデジタル化が一層進む中で、日本でも世界でも、若年層を中心にソーシャルメディアを通じて情報を得る人が増えたことがうかがえる。しかし、プラットフォームに圧倒的な強者は存在せず、断片化(fragmentation)が進み、その中で、既存メディアと市民とのつながりも薄らいでいっている。一方、市民はソーシャルメディアの利用を拡大しつつも、アルゴリズムによってニュースが取捨選択されていることへの不安は払拭できていないことも浮き彫りになった。
また2023年は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻後、激しい情報戦が行われる中での調査実施となった。信頼できる情報の大切さは認識されても、物価高が市民の暮らしを圧迫する中、世界的にオンラインの有料コンテンツの購読の勢いが止まったことも明らかになっている。

メディア研究部 税所玲子

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英ロイタージャーナリズム研究所「デジタルニュースリポート2023」PDF

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