アメリカ公共放送のマルチプラットフォーム展開

~フィラデルフィアでの聞き取り調査から~

公開:2018年3月1日

この報告では、米公共放送がマルチプラットフォーム展開(以下、MPF展開)にどのように取組んでいるのか、その現状、成果、課題、将来像について、フィラデルフィアの3つの公共放送局、地元紙、アメリカ公共テレビ連盟などの関係者やメディア研究者へのインタビューをまとめた。「リアルタイム視聴の時代は終わった」「放送30%、デジタル70%の割合で経営資源を注入」「MPTF展開の専門家を経営層に」「地域社会ファースト」などの声があった。主にFacebook、YouTube、Twitter、Instagramなどを利用してMPF展開に積極的に取組み、フォロワー数や登録者、ユニークユーザーの数を増やすことを、直近の課題と捉え、一義的には目指しながらも、最終的な目的は、Engagement(つながり)の強化であると、公共放送の将来像を見定めていることが明らかになった。

また、いち早くMPF展開に乗り出したが、2017年に放送免許を返上した公共放送局をWYBE(Ch35)の決断に焦点をあてる。放送設備の維持費用と効果が見合わなくなったことが原因の一つだと責任者は語った。まだ大きな成果は見えないものの、MPF展開によって挑戦を続ける米公共放送の姿が明らかになった。

メディア研究部 大墻 敦

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