BBCの新ガバナンス体制

~特許状更新と新たな規制監督システム~

公開:2018年2月1日

イギリスの公共放送BBC存続の基本法規に当たる特許状が2017年1月更新された。特許状の更新に当たってBBCのあり方が議論される。議論のたたき台として政府が2015年7月に公表した「グリーンペーパー」では、「BBCの使命、目的、価値」、「BBCの事業範囲およびその対象」、BBCの財源」、「BBCの管理体制」の4つの主題を軸に一般から意見募集が行われた。意見公募では、デジタル時代に合わせてBBCが事業や予算規模を拡大することについて69%が賛成し、60%の人が受信許可料制度の変更は必要ないとした。

こうした中で、今回の特許状更新での最大の変更はBBCのガバナンス、統治システムであった。前回の特許状ではBBCの内部に監督機関のBBCトラストを設置したが、今回はBBCトラストを廃止し、初めて外部の独立規制機関Ofcom(Office of Communications)がBBCの規制・監督を担うことになった。Ofcomではまず、BBCを規制する『運営枠組み』を示し、その後、具体的な量的基準を示した『運営免許』を10月に公表した。OfcomはBBCの業績評価を行い、BBCが新たなサービスを計画する場合Ofcomが決定権を持つなど、制度上は強い権限を持つことになった。本稿は、特許状更新議論の過程を振り返るとともに新ガバナンス体制のあり方を整理するものである。

メディア研究部 田中孝宜

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