NHK文研フォーラム2017

BBCと「報道の公平性」

~BBC元政治番組統括に聞く~

公開:2017年6月1日

文研フォーラム「BBCのEU国民投票報道で考える『報道の公平性』」のゲスト、BBC元政治番組統括スー・イングリッシュ氏。2005年から去年まで、BBC政治番組のトップとして、日々の政治ニュースから選挙速報特番まで、政治関連番組を取り仕切った。中でも2010年総選挙では、放送局を代表して政治家との交渉を行い、イギリスで初めてテレビ・ディベートを実現させた。BBCの目指す「公平性」を直接、体験してきた人物である。

文研フォーラムで登壇したイングリッシュ氏は、プレゼンテーションの中で、まず「報道の公平性」はBBCにとって、初代会長時代から現在に至るまで一貫して中核に位置付けられていることを強調した。そしてEU国民投票報道ガイドラインでBBCの指針として示された「ストップウォッチで測らない公平性」、「幅広い公平性」などの意味を解説し、放送現場レベルで具体的にどう適用しているのかを紹介した。

その後の対談で、イングリッシュ氏は、「BBCと政治家との距離」、「視聴者に向き合う姿勢」、「メディア環境によって変化する公平性の基準」など、自身の経験に基づいて、BBCの見解・方針を語った。日本にとっても多くの示唆を与えてくれるものであった。

メディア研究部 田中孝宜

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