既存の放送メディアを揺さぶるアメリカのOTTサービス

公開:2016年3月1日

アメリカで「OTT(Over-the-Top)」と呼ばれる新しいサービスがテレビを大きく変えつつある。OTTとは“既存のケーブルテレビや衛星放送を介さず、インターネット経由で番組やコンテンツを配信するサービス”のこと。代表的なNetflixはアメリカ国内のみならず、世界190カ国にサービスを拡大し、ケーブルなどの契約を解除する“コード・カッター”を生み出し、従来からの放送事業者を脅かす存在となっている。その一方で、ネットワークなどの放送局やケーブル局も独自のOTTサービスに乗り出し、「コメディー専門」「ヒスパニック向け」など特色を打ち出したコンテンツで顧客の獲得を目指している。

OTTは、視聴者や制作者にも変化をもたらしている。視聴者・ユーザーは、スマートフォンやタブレットなど多様なデバイスで“ビンジ・ウォッチング(まとめ視聴、イッキ見)”するなど、これまでの放送とは違う楽しみ方をしている。また、制作者側も番組尺や放送期間、表現方法などで放送より規制の少ないOTTに、番組やコンテンツの制作・配信面で新たな可能性を見出しつつある。

アメリカでは「ネット中立性」ルールの採用や、「周波数オークション」の実施など、ネット利用の環境整備が進んでおり、2016年はOTTをめぐるサービスがさらに加速することが予想される。

メディア研究部 柴田厚

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