韓国,地上波の4K本放送開始 5月末に延期へ

韓国のメディア規制監督機関KCC(韓国放送通信委員会)は2月15日,世界初の地上波による4K本放送として,2017年2月を予定していた首都圏での放送開始時期を,同年5月31日に延期すると決定した。

KCCは2016年11月,KBS,MBC,SBSの地上放送3社に対して,超高精細(UHD,4Kと8Kの両方を指すが,各社とも4Kによる実施)本放送を許可した。従来の実施計画では,ピョンチャン(平昌)冬季五輪開催のちょうど1年前となる2017年2月に地上放送3社が4K本放送を開始し,以後,段階的に全国導入を推し進め,2021年までに完了することになっていた。

しかし,地上放送3社は2016年末,4K試験放送の実施過程で見つかった技術的な不具合を修正するなどの理由で,本放送の開始時期を2017年9月まで延ばしてほしいという内容の意見書をKCCに提出した。これを受けてKCCは,放送各社の準備状況を点検し,メディア政策を所管する未来創造科学部の諮問などを経て,準備ができた事業者から順次開始する案を検討していたが,結果的に3社が,5月31日から同時に4K本放送を開始する方向で調整することになった。

地上波による4K本放送が開始されれば,2016年7月に韓国の地上波UHD放送の標準方式に決まった北米式(ATSC3.0)のUHD受像機による視聴が可能になる。ただ,これまでに国内で販売された欧州式(DVB-T2)のUHD受像機を持つユーザーは,伝送方式を変換するための端末を別途装着する必要が生じるほか,4K制作のコンテンツも量的に不足しているなど,今後の検討課題は多い。

田中則広

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