サイバーエージェント決算説明会,「AbemaTV」の現状が明らかに

サイバーエージェントの決算説明会が10月27日に行われ,テレビ朝日との協業で4月から始めたAbemaTVの現状が示された。AbemaTVは,24時間編成した約30チャンネルを無料広告モデルで提供するライブ配信サービスである。"インターネットテレビ局"を標榜しており,マスメディアになるべく,週に1回以上アプリを起動するユーザー(WAU)が1,000万人を超えることを目指してきた。

説明会では,サービス開始から半年弱でアプリのダウンロード数が900万を突破し,ターゲットの主軸に掲げる若年層ユーザーの獲得にも成功していることが示された。その一方で,視聴習慣が根づいていない実態も明らかになった。現状のWAUは,目標の3割に満たない300万人弱である。また,スマートフォンでの1日当たりの平均視聴時間は18分程度にとどまっている。

こうした課題を乗り越えるために行っているのが,利益を大幅に上回る多額の資金投入だ。これまで100億円をつぎ込み,コンテンツの充実などを図ってきたが,藤田晋社長は新たに今後1年間で200億円を投じていく考えを示した。サイバーエージェントの主事業は広告やゲームであり,そこで増収・増益を重ねているからこそできる戦略と言えよう。

AbemaTVが,より多くの人々がより長い時間視聴するマスメディアになるかどうか,その判断にはまだ時間を要しそうだ。どこまで巨額の投資を続けられるのか,そしてビジネスモデルを構築することができるのか,今後の動向を注目していきたい。

黛 岳郎

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