NHK新放送センター 現在地で建て替え2025年から一部運用へ

NHKは6月9日,老朽化が進む東京・渋谷の放送センターについて,現在と同じ場所で順次建て替えを行い,2025年から一部施設の運用開始を目指すとする基本整備方針を公表した。

現在の放送センターの建物の大半は昭和40年代に竣工したもので,すでに半世紀が経過している部分もあり,老朽化が進んでいる。

新しい放送センターの建設用地についてはこれまで現在地も含めて選定作業を進めてきたが,地盤が強固で都内主要箇所へのアクセスがよく,防災・減災報道の拠点としてふさわしいことや,周辺には関連団体が多く,日常だけでなく災害時も協力が期待できることなどから,現在地での建て替えが決定した。現在の放送センターのすべての施設の建て替えを想定している。新放送センターの延べ床面積は平成26年度予算策定時に想定した約26万平方メートルを基本に今後検討する。

2020年の東京オリンピック・パラリンピック終了後に新放送センターの建設に着工。NHKの放送開始100周年に当たる2025年にニュースセンターやラジオセンター,情報系スタジオなど一部施設の運用開始を目指す。その後,ドラマスタジオや事務室なども順次建て替えていく予定。

NHKは,今後1年かけて施設の配置や工期などを詳細に検討する。他の場所への一括移転を想定し,在京民放の新社屋の建設コストを参考に算出した3,400億円の建設費についても,検討作業の中で改めて精査することにしている。

入江さやか

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