放送アーカイブ「公共利用」への道

~NHK文研フォーラム2023から~

公開:2023年10月1日

2023年3月開催の「NHK文研フォーラム2023」でのシンポジウム「放送アーカイブの『公共利用』」の採録をベースに、シンポジウムの流れに沿いながら、膨大な数に上る過去の放送番組とその素材の利活用の可能性と課題解決について考察する。第1章は、北陸3県の放送アーカイブの利用ニーズ調査の結果分析の報告。公共文化施設等の利用ニーズは高い一方、実際には利用が困難だという多数の声がみられた。第2章以降はシンポジウムでの討論の模様を紹介。放送アーカイブの可能性が語られた後、放送アーカイブを利用する際のNHKに支払う使用料や検索性などが課題として示され、研究や教育分野をはじめ文化的発展の妨げとなっていることが指摘された。第3章では、アーカイブを含むコンテンツの利活用での課題とされる著作権法について、福井健策氏が解説。基本原則を示したうえで、権利者の許諾を要さない「例外規定」の拡大や、許諾を取りやすくする新たな方策など、近年の潮流が掃海される。質疑応答の模様も伝える。第4章では、筆者が、放送アーカイブの「公共利用」を促進させるための私案を提示し、その評価を行う。そして、放送アーカイブの「公共利用」の観点から、NHK(公共メディア)の役割とは何か、受信料は何の対価かを問う。

メディア研究部 大髙 崇

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