Engaged Journalism

~耳を傾けることから始める「信頼とつながり」を育むジャーナリズム~

公開:2020年3月1日

伝統メディアが直面する危機を背景に、ジャーナリズムの新たな方向性を模索する動きが続いている。情報通信環境の激変は既存メディアからゲートキーパー機能を奪い、その存在意義に疑問を投げかけ、ビジネスモデルの見直しに加え、ジャーナリズムのありようの点検を迫っている。情報が氾濫する時代だからこそ、市民が必要とし、信頼できる情報を届けることができるかが問われ、わかりやすく、活用しやすいかたちで提供できるかが課題となっている。耳を傾けることから始めるEngaged Journalismは、メディアに向けられる目が厳しさを増す中で、信頼を得るためには透明性を、理解を得るためには説明を、つながりをつくるためには双方向の対話を増やすことで応えていこうという試みである。市民の知見を生かし、新たな「信頼とつながり」を育むことに重点をおき、人々を「消費者」から情報をかたちづくる権利を持つ存在、選挙でいえば「有権者」へと見直し、「オーディエンス」から「パートナー」へとより対等な力関係に近づけることをめざす。本稿では、Engaged Journalismに取り組むメディアが増える背景とその柱となるエンゲージメントの考え方、アメリカやヨーロッパでの実践例などについて2019年10月にアメリカで行った調査を中心に報告する。

メディア研究部 青木紀美子

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