頻発する豪雨災害 放送は何をどう伝えるべきか?

~愛媛県における西日本豪雨インターネット調査から~

公開:2019年10月1日

2018年7月の「平成30年7月豪雨(以下、「西日本豪雨」と表記)は、西日本を中心に広い範囲で記録的な大雨が降り、平成最悪の豪雨災害となった。発災1年を前に、NHK放送文化研究所とNHK松山放送局では、2019年5月に愛媛県在住の20代から60代の男女3,000人を対象にインターネット調査を実施した。その結果や取材を元に、災害情報の伝達や災害報道のあり方について考察した。
■今後、豪雨災害のおそれがある場合に何をきっかけに避難するかという設問に対しては、「防災情報」をきっかけにすると回答した人が64%で最も多かった。しかし、被害が大きかった大洲市、西予市、宇和島市では「雨の降り方が激しくなる」「災害の前兆を見聞きする」と回答した人の割合が高い。自治体やメディアの情報を待たず、自ら状況を判断して難行動を起こそうとする姿勢がうかがわれる。
■「災害時、テレビやラジオはどのような放送をすべきか?」を自由記述で回答してもらったところ、「警報音や全画面表示などで避難情報を伝えてほしい」など、緊急事態に切り替わったことが瞬時にわかるような放送を求める意見が多くみられた。また、20~30代を中心に、「周囲の人が避難しているかどうか知りたい」「どんな格好で、何を持って避難したらいいのか知りたい」など、避難行動を後押しする具体的な情報を求める意見も目立った。災害時の多様な情報ニーズに対応するため、放送とネットの相互補完、役割分担が一層必要とされていると考えられる。

メディア研究部 入江さやか

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