"地域性"に回帰する民放ローカル局の可能性

公開:2017年6月1日

地域情報の発信はローカル局に期待される大きな役割の1つである。実際、各局はその開局時に地域情報の発信を通じた地域社会への貢献や地域性の実現を謳っていた。しかし、「キー局の番組を放送したほうが収益につながる」という側面があり、キー局の番組の放送が優先され、地域性が見えにくくなっている局もある。そうした実態に批判的な見方も出ているが、経済規模の小さい地域のローカル局には自社制作番組の制作は費用面も含めて負担が大きいという面もある。

こうした中、ゴールデンタイムに自社制作の地域ドキュメンタリーを月数回、放送し、視聴率、収益とも実績をあげる局も出てきた。また、これまで報道されてきた社会問題について、異なる角度から光を当てて、新たな実態を描いたドキュメンタリーを制作、映画化による劇場公開で全国に発信する局も話題となっている。さらに、地元の素材を生かした自社番組を制作した上、国内外への販売で実績をあげ、系列局からそのノウハウが注目されるようになった独立局も出ている。

これらの局に共通するのは、地域情報の発信、つまり地域性に回帰しているという点である。今回取り上げた3局は取り組みは異なるが、東京中心の番組作りから、各局独自の番組作りを実践し、テレビ離れが進むと言われるこの時代に、新たなテレビの可能性を示している。

メディア研究 関谷道雄

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