理科を中心に広がる中学校でのメディア利用

~2015年度「NHK中学校教師のメディア利用と意識に関する調査」から~

公開:2016年6月1日

NHK放送文化研究所では、全国の学校現場におけるメディア環境の現状を把握するとともに、放送・ウェブ・イベントなどNHK教育サービス利用の全体像を調べる調査を定期的に実施している。1950年から2012年までは「学校」を単位とする「学校放送利用状況調査」を行い、2013年度からは対象を「教師個人」として調査をしている。2015年度は中学校でメディア利用が多いと考えられる理科と社会科の教師を対象として実施した。

中学校の理科や社会科の授業ではテレビ受像機やプロジェクター、パソコンが日常的に利用できるようになり、電子黒板や指導者用デジタル教科書、そしてタブレット端末などの新しいメディアの導入も進んできている。また、こうした機器に提示されるメディア教材としては、NHK for School(「NHKテレビ学校放送番組」とインターネットのコンテンツ「NHKデジタル教材」)の利用が、理科教師では半数以上、社会科教師では1/3強であった。

こうしたメディア利用に男女差や年代差はみられなかったが、デジタル機器やサービスに対して積極的な態度をとる教師のほうが、メディアを利用した授業をする傾向が見られた。

全体として、中学校の理科、社会科教師は教科の特性や学校の環境にあわせてメディア機器やメディア教材を選択し、今後の時代を見据えて日々の授業を行っていることが明らかになった。

メディア研究部 宇治橋祐之

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