放送90年シンポジウム「ラジオは未来の夢を見る」

―文研フォーラム2015 採録―

公開:2016年1月30日

1925年3月22日,現在の東京都港区にあった仮放送所から日本最初のラジオの声が電波に乗った。

以来2015年で90年を迎える。その節目の年にNHK放送文化研究所(以下,文研)のフォーラムとして,ラジオの90年の歴史を振り返り,そこから未来を展望するようなシンポジウムを企画した。パネリストとして,メディア・プロデューサーの入江たのし氏,東海大学文学部教授の谷岡理香氏,ブロードキャスターのピーター・バラカン氏の3名(氏名の50音順)を迎え,文研からの4つの研究報告も参考にしつつ,ラジオの歴史・現状・未来についておよそ2時間にわたって語り合った。

シンポジウムの冒頭では,「90年を10分で振り返る」というコンセプトで制作したラジオの歴史を振り返る映像を上映した。それを受ける形で以下の目次に掲げたように,ラジオの歴史の中で特筆すべき出来事,中でも民放の誕生について,そして緊急災害時の役割などについて,パネリストの方々のご意見を伺った。続いて,テレビが登場した時代にラジオ界がどう対応したのかについて,文研研究員から報告した。

そしてインターネットや地域との関わりについてパネリスト諸氏に伺ったあと,ラジオの未来を展望するうえの参考情報として,アメリカとイギリスのラジオ事情について文研研究員から報告した。ここで話は「デジタルで聴くラジオ」に進展したが,少し視点を変えるために,「もしラジオを聴いていない人に1週間ラジオを聴いてもらったら」という調査について,文研研究員から報告した。この調査で見えたラジオの「聴いてみたら病みつきになる」という特性は,客席を含めた参加者全員が驚くところとなった。

この結果を踏まえて話は「ラジオの明るい未来のためには何が必要か」という方向に発展し,「制作側の努力で如何様にもなる。未来は決して暗くない」という明るい希望を見せてシンポジウムは終了した。

メディア研究部 植村 充博

※NHKサイトを離れます

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