進む多様化と新しいメディアへの期待

~2014年度「NHK小学校教師のメディア利用と意識に関する調査」から~

公開:2015年6月1日

NHK放送文化研究所では、全国の小学校現場におけるメディア環境の現状を把握するとともに、放送・ウェブ・イベントなどNHK教育サービス利用の全体像を調べるために、「小学校教師のメディア利用に関する調査」を実施した。この調査は、1950年から2012年まで定期的に行ってきた、学校を単位とする「学校放送利用状況調査」にかわり、教師個人(1~6年生の担任)を対象として実施したものである。今年度は2013年度に続く2回目の調査である。

調査から、「電子黒板」や「指導者用デジタル教科書」、「タブレット端末」などの新しいメディアは、属性別に見ると、低学年担任より高学年担任、40代・50代より20代・30代、女性教師より男性教師が授業で利用する傾向がみられた。

「NHKテレビ学校放送番組」とインターネットのコンテンツ「NHKデジタル教材」については、2014年度にいずれかでも利用した教師は半数以上で、2013年度と同水準であった。特に高学年担任教師についてみると、この値は7割を越えている。

今後のメディア利用についての意向をみると、デジタル機器やサービス利用に対し積極的な意識をもつ教師ほど「タブレット端末」などの新しいメディアの利用意向が高かった。さまざまなメディアを教師や児童が選択しながら日常的に使う時代を見据えた、今後のメディア機器やメディア教材のあり方について調査をもとに考える。

メディア研究部 宇治橋祐之/小平さち子

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