オンライン連続講座
「市民とともにつくるエンゲージド・ジャーナリズム」

第11回【2023年12月2日(土) 午前10時半~12時】

公開:2023年11月27日

NHK放送文化研究所が早稲田大学の次世代ジャーナリズム・メディア研究所と共催する本講座は、エンゲージド・ジャーナリズム(Engaged Journalism)について、海外の実践者や研究者から話を聞き、質疑や意見を交わす機会です。同時通訳が入るので、日本語で話を聞き、質問もして頂けます。

第11回講座のゲストは、アメリカの非営利メディアOutlier Mediaの創始者、セアラ・アルバレスさんです。アルバレスさんは、公民権の弁護士、公共ラジオのジャーナリストを経て、2016年にデトロイトでOutlier Mediaを立ち上げました。

アルバレスさんがOutlier Mediaを発足させた動機は、社会問題に直面する人々の窮状を描く物語よりも、問題の当事者が直面する状況の解決や改善に役立つ情報を伝えたいという思いでした。ジャーナリストの関心ではなく、人々のニーズを出発点に取材し、情報の空白を埋めることをめざし、携帯電話のショートメッセージを使った情報配信のサービスから出発しました。2020年からは地方議会の委員会や行政の会合を市民が傍聴して記録する『デトロイト・ドキュメンターズ』を地元の新聞、テレビ、ラジオなど8つのメディアと連携しながら運営し、異なる背景や立場の人々が出会い、地域の課題に向き合う活動を始める機会も作っています。



デトロイトはアメリカの自動車産業の拠点となってきた中西部ミシガン州の最大都市ですが、全米で最も貧しい都市の1つでもあり、住宅や公共サービスなどさまざまな分野の問題を抱えています。Outlier Mediaは、情報の提供だけでは解決しない問題については背景を検証し、その責任の所在を明らかにする調査報道も行ってきました。

発足当初は「メディアではなく、社会福祉サービスではないか」ともいわれたというユニークな情報配信サービス、地域の政治・行政を見守り、多様な人々がつながる場にもなっているドキュメンターズの活動、市民情報インフラとしてのメディアの将来などについてアルバレスさんから話を聞き、参加者との質疑応答、意見交換の機会とします。

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エンゲージド・ジャーナリズムに関連する記事は以下をご参照ください。
「Engaged Journalism~耳を傾けることから始める「信頼とつながり」を育むジャーナリズム~」(『放送研究と調査』2020年3月号)

「なぜエンゲージメントが必要なのか Engaged Journalismの実践者たちの話を聞く 第1回」(『放送研究と調査』2020年6月号)

「なぜエンゲージメントが必要なのか Engaged Journalismの実践者たちの話を聞く 第2回」(『放送研究と調査』2020年7月号)

「なぜエンゲージメントが必要なのか Engaged Journalismの実践者たちの話を聞く 第3回」(『放送研究と調査』2020年8月号)

文研ブログ #265 「市民が選んだ課題」にもとづく選挙報道 ~アメリカ地方メディアのエンゲージメントの試み~(2020年08月26日)

文研ブログ #278 コロナ禍の中で力を発揮する「エンゲージメント」を柱にしたジャーナリズム(2020年10月26日)

文研ブログ #331「市民参加型」陰謀論浸透に改めて考えるエンゲージメントの意味(2021年7月9日)

文研ブログ #345 あなたの声が選挙報道を変える~『市民アジェンダ』の選挙報道が持つ可能性(2021年10月19日)

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