実施結果報告

開催日
2018年 3月7日(水)、8日(木)、9日(金)
会場
千代田放送会館(東京都千代田区紀尾井町1-1)
参加者数合計
のべ1,419人(3月7日・・・501人、3月8日・・・517人、3月9日・・・401人)

ご要望にお応えし、プログラムの配布資料の一部を公開しています

資料BOX

37日(水)

A シンポジウム
欧米メディアのマルチプラットフォーム展開

ゲスト

エリック・ウォルフ (PBS テクノロジー戦略担当副社長)

メレディス・アートリー (CNN デジタルワールドワイド上席副社長兼編集長)

報告

田中孝宜 (NHK放送文化研究所 メディア研究部副部長)

報告・司会

大墻 敦 (NHK放送文化研究所 メディア研究部研究主幹)

放送と通信が融合して久しい欧米ではマルチプラットフォームでの競争が激化しています。メレディス・アートリー氏(CNNデジタルワールドワイド上席副社長兼編集長)とエリック・ウォルフ氏(PBSテクノロジー戦略担当副社長)をゲストにお迎えし、またBBCの戦略については田中孝宜(NHK放送文化研究所 メディア研究部副部長)から、それぞれ最先端のマルチプラットフォーム戦略の詳細が報告されました。また、公共的存在としてのテレビの変わらない役割についても議論しました。

*関連する調査報告を『放送研究と調査』2018年3月号に掲載しています。

B トランプ時代のアメリカと日本

~日米同時世論調査から考える~

コメンテーター

モーリー・ロバートソン (ジャーナリスト)

石井勇作 (NHK報道局 国際部副部長)

報告

政木みき (NHK放送文化研究所 世論調査部主任研究員)

司会

外池武司 (NHK放送文化研究所 世論調査部副部長)

アメリカのトランプ大統領の言動が日々、世間を賑わすなか、就任1年を機に日米で同時に実施した世論調査をもとに、日米の今後について、ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏やNHK国際部の石井勇作副部長とともに考えました。直前にトランプ大統領が鉄鋼製品などの輸入制限を打ち出したり、韓国と北朝鮮との首脳会談の方針が発表されたり、刻々と変化する世界の状況を踏まえながら有意義な議論ができたと思います。
調査結果と分析は『放送研究と調査』2018年5月号に掲載しています。
*フォーラムでの配布資料は資料BOXをご覧ください。

38日(木)

C ワークショップ
大学生たちと考える “テレビ” の未来

~スマホ時代のテレビの可能性~

コメンテーター

渡邊久哲 (上智大学文学部新聞学科教授)

丹羽美之 (東京大学大学院情報学環准教授)

発言者

メディアを学ぶ大学生のみなさん

報告

平田明裕 (NHK放送文化研究所 世論調査部主任研究員)

行木麻衣 (NHK放送文化研究所 世論調査部研究員)

進行

保髙隆之 (NHK放送文化研究所 世論調査部研究員)

スマートフォンが日本に登場して10年。いま「テレビ」への期待は何か、大学生と考えました。文研の世論調査やグループインタビューなどの結果から、利用時間以上に意識の面でテレビと距離感があるのでは、という問題提起をし、大学生からは、SNSの情報源としての存在感や、テレビも含めた全ての情報をあまり信用しない意識、テレビの原点的な「わかりやすく」「多くの人に」伝える役割を期待する発言などがありました。
*フォーラムでの配布資料は資料BOXをご覧ください。

D これからの “放送” はどこに向かうのか?

~民放連会長にきく~

ゲスト

井上 弘 (日本民間放送連盟会長)

報告・司会

村上圭子 (NHK放送文化研究所 メディア研究部主任研究員)

内閣府の規制改革推進会議で放送を巡る議論が本格化する中、放送の未来像について、制度、コンテンツ、サービス、テクノロジー、ビジネスの観点から考えました。また、井上弘民放連会長との対論では、放送メディアにとって最も重要なキーワードは「信頼」であるということ、そして、それをメディア環境が変化していく中でどのように社会に示していくべきか、などを議論しました。
*フォーラムでの配布資料は資料BOXをご覧ください。
*井上民放連会長との対論の内容はこちらPDF

39日(金)

E ワークショップ
データから読み解くテレビドキュメンタリー研究

問題提起者

宮田 章 (NHK放送文化研究所 メディア研究部上級研究員)

司会

原由美子 (NHK放送文化研究所 メディア研究部特任研究員)

テレビドキュメンタリーの基本的な特徴を、ロケ現場で生まれた映像・音声と、そこから切り離された場所(たとえば編集室)で生まれた映像・音声の時間的分量の比率から読み解く方法を発表しました。またこの方法を用いて、日本のテレビドキュメンタリー史上最初のヒット作である『日本の素顔 日本人と次郎長』がなぜヒットしたかを考えました。テレビドキュメンタリーの制作手法を探るこれまでにない方法として多くの皆さんが興味を持ってくれたと思います。
*フォーラムでの配布資料は資料BOXをご覧ください。

F 放送の中の美化語を考える

~視聴者とアナウンサーへのインタビュー調査から~

報告

滝島雅子 (NHK放送文化研究所 メディア研究部主任研究員)

放送における美化語(主に名詞に「お」や「ご」を付けてものごとを美化して述べることば)の使い方について、これまでのNHKの放送のあり方を振り返るとともに、昨年実施したアナウンサーと視聴者双方へのインタビュー調査の結果を報告しました。生活情報番組の『あさイチ』を例に挙げ、放送の場面ごとに適切な運用の方向性を探りました。
*研究発表の内容は『放送研究と調査』2018年1月号に掲載しています。
*フォーラムでの配布資料は資料BOXをご覧ください。

G シンポジウム
『きょうの料理』60年の歴史とこれから
~“老舗”番組から考えるコンテンツの未来~

ゲスト

土井善晴 (料理研究家)

鈴木謙介 (関西学院大学社会学部准教授)

河村明子 (『きょうの料理』ディレクター)

報告・司会

大野敏明 (NHK放送文化研究所 メディア研究部副部長)

1957(昭和32)年から60年間続く『きょうの料理』。その歴史から、家庭の食卓のニーズの変化と、番組が果たしてきた役割を振り返りました。さらに、今やスマホで手軽にレシピが手に入る時代、進化した中食や外食のおかげで、料理は作らなくても買えばすむ時代。手づくりの家庭料理を伝える意味や、インターネット時代の『きょうの料理』のあり方について考えました。
*こちらの内容は『放送研究と調査』2018年7月号に掲載予定です。
*フォーラムでの配布資料は資料BOXをご覧ください。
*このプログラムのダイジェスト版を、動画でご覧いただけます。

動画ページへ

文研フォーラムトップへ