放送界の動き

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

    韓国版「働き方改革」,地上波4社も労働時間見直しへ

    韓国では7月から,労働時間の上限を従来の週68時間から52時間に短縮する新制度がスタートした。韓国の放送・新聞業界に関しては,これまで労使間の合意があった場合,労働時間の制限から除外される「特例業種」に分類されていたが,今回の労働基準法改正で特例業種から外され,2019年7月から週52時間の制限が適用される。地上テレビ局のKBS,MBC,SBS,EBSの4社では,週単位の労働時間の制限を月単位での調整に変更できないかなど共通の対応策について検討を始め,9月をめどに新たな労使協定を締結する予定。

    韓国KBSが「セクハラ・性暴力予防センター」設置へ

    韓国の公共放送KBSは7月18日に開かれた理事会で,社長直轄機関として「セクハラ・性暴力予防センター」を新設する方針を決めた。センターには外部の専門家で構成される諮問委員会を設置し,社内教育の徹底などに取り組む。韓国では2018年に入ってから,政治家や有名人が女性から性暴力などの被害で訴えられ,逮捕や辞任に追い込まれるケースが相次ぎ,男性の立場が圧倒的に強い社会のあり方を見直すべきだという世論が高まっている。KBSのヤン社長は「セクハラなどに対して厳しい罰則規定を設け,職場での平等な人間関係を構築する」と話している。

    中国,SNS「Tik Tok」のユーザーが5億人に

    中国のショートビデオによるSNSのTik Tok(抖音)は7月17日,ユーザーが世界全体で5億人に達したと発表した。Tik Tokは,アルゴリズムを使ってユーザーにさまざまなコンテンツを推奨するサービス事業者のBytedance(今日頭条)が2016年9月に始めたスマートフォン向けの動画共有アプリで,ユーザーがBGMの音楽を選択したうえで,15秒のショートビデオを作って投稿できる。若者を中心に人気が高まっているが,なかには品のないコンテンツもあるとして,中国国内で当局が事業者に警告しているほか,インドネシアでは7月初め,Tik Tokに対して禁止処分が出されている。

    タイ,国営放送NBTがアナログ放送終了

    タイの国営放送NBTは,7月15日夜をもって全国でアナログ放送を終了した。これまで2年間,アナログ放送を維持しながら地上デジタル放送を運用してきたが,移行準備が完全に整ったとして,NBT幹部や政府関係者らが見守るなか,アナログ放送を停止する作業が行われた。タイではこのほか5つの放送局が現在もアナログ放送を続けている。2015年以降,公共放送PBSやチャンネル5,チャンネル7が地域ごとに順次アナログ放送を終了しているが,完全デジタル化の時期は現時点では明確にされていない。

    ヨルダン,ニュース専門の新公共テレビが放送開始

    ヨルダンで初めてとなる24時間ニュース専門の衛星放送局「アルマムラカ」(Al Mamlaka=王国)が,7月16日に放送を開始した。同局の設立は2015年7月に国王が出した勅令によるもので,会長にはヨルダンの日刊紙「アルアラブ・アルヨウム」の元編集長,ファヘド・ヒタン氏が任命された。運営資金は国費でまかなわれるが,組織としては国営JRTVから完全に独立した公共テレビとして,国内ニュースを中心に自由な放送を国民に届けるとしている。

    ケニア公共放送,財政破綻で存続の危機

    ケニアの公共放送KBCが,昨会計年度に70億ケニアシリング(KES/約77億円)の赤字を出すなど,財政破綻に瀕している実態が改めて明らかになった。ケニア議会の情報通信技術委員会が7月3日,再三にわたって政府補助金の増額を求めるKBC幹部に対し財政状況を厳しく問いただしたところ判明したもので,衛星放送事業者に対して1億2,700万KES(約1億4,000万円)の滞納金があることや,日本から受けた円借款が400億KES(約440億円)に膨れ上がっていること,それに職員給与から天引きした税金を税務署に納めていないことなどが次々に明らかになった。また記者の数も全国でわずか37人に減っていることも報告された。同委員会は,このままでは公共放送として存続するに値するとは考えられないとして,早急に具体的な再建計画を提出するようKBCに求めた。