放送界の動き

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

    中国,CCTVの国際放送部門を分離しCGTN設立

    中国の国際放送を担当する新組織,中国環球電視網(China Global Television Network, CGTN)が設立され,2016年12月31日,記念式典が行われた。式典には習近平国家主席が祝辞を寄せ,CGTNに対し,確固とした文化的自信を持ち,世界平和の守護者としての中国のよいイメージを世界に示すよう求めた。CGTNはCCTVの国際放送部門を新しい組織として分離したもので,中国語・英語・フランス語・スペイン語・ロシア語・アラビア語の6か国語のテレビチャンネルを擁するほか,アメリカ・アフリカ・欧州の3か所に地域制作センターを置き,さらにビデオ通信やネットメディアの部門もある。

    中国,ネットユーザーが7.3億人に

    中国インターネット情報センター(CNNIC)は1月22日,2016年末現在の中国のネット人口が前の年より4,300万人増えて計7億3,100万人になり,普及率が53.2%に達したことを明らかにした。CNNICの報告書によると,このうち携帯でネットにアクセスしている人は過去3年間,毎年10%以上増加し,16年末には6億9,500万人と中国人の2人に1人の割合に達した。

    香港,TVBが有料放送事業から撤退

    香港の地上テレビ局TVBは1月10日,子会社のTVB NETWORK VISIONが手がける衛星有料多チャンネル放送について,赤字の累積を理由に撤退することを明らかにした。TVB NETWORK VISIONは,2000年に,TVBの持ち株比率49%以下の条件で香港域内を対象とする有料テレビ放送免許を取得したが,人口が700万人の香港で,ほかにもケーブルテレビのi-CableやIPTVのNOW Broadband TVという多チャンネル放送があるなか,苦戦を余儀なくされていた。これに加えて最近は,こうした有料多チャンネル放送より規制が緩いOTTサービスの普及もあって,TVB NETWORK VISIONの累積赤字は22億香港ドル(約320億円)に達し,TVB本体にとって重荷となっていた。

    韓国政府,CATVの事業エリア撤廃は当面棚上げに

    韓国の放送・通信行政を所管する未来創造科学部(未来部)は12月27日,「有料放送発展案」を公表し,ケーブルテレビ業界が反対してきた,許可事業圏域の外での事業を可能にする「事業エリアの撤廃」については当面実施しないことを明らかにした。韓国のケーブルテレビ加入件数は2016年11月時点において1,454万で,このうち半数近くを占める683万がアナログ加入である。ケーブルテレビ業界からは,デジタル転換が100%完了していない状況で事業エリアの撤廃が実施された場合,IPTV事業者や一部のケーブルテレビ事業者のみが事業を拡大することになるとの主張が出ていた。未来部は,ケーブルテレビのデジタル転換が完了した時点で,事業エリアの撤廃を含めた再編を検討する方針だという。

    韓国政府,4Kコンテンツなど 17億円規模の放送制作支援プロジェクト公募

    韓国の未来部は1月25日,計178億ウォン(約17億円)の予算が投入される4Kコンテンツの制作支援と放送の番組制作支援のためのプロジェクトの公募を開始した。これは,未来部が2013年から毎年実施しているもので,これまでに4Kコンテンツ160件,放送番組470件の制作を支援している。2017年度は,ドキュメンタリーやKポップのほか,スポーツや公演などの4K中継などの支援に70億ウォンを投入する計画である。また今回からは,競争力のあるドラマの4Kコンテンツや,撮影後の仕上げ作業である「ポスト・プロダクション」への支援分野が新設されている。

    タイ,前国王死去に伴う放送規制解除

    タイのメディア事業を管轄するNBTC(国家放送通信委員会)のナティー委員長は1月17日,テレビとラジオのすべての娯楽番組を同月20日から再開すると発表した。これは,プミポン前国王の死去から100日となるのを受けての措置である。規制の解除により,娯楽番組が再開されるものの,NBTCは,追悼式などの王室関連行事が行われた際には必ず中継を行うことや,アナウンサーや番組の司会者が正装することなどを求めている。