文研ブログ

文研フォーラム 2016年02月04日 (木)

#5 文研フォーラム紹介① OTTはメディア産業をどう変えるか

メディア研究部(海外メディア研究) 柴田 厚

こんにちは。文研の海外メディア研究グループでアメリカを担当する柴田厚です。
ITやメディアに関心のある人なら見逃せないCES(Consumer Electronics Show)の今年の大会で
ビックリする発表がありました(1月6日・ラスベガス)。
去年、日本にも上陸したあのNetflix新たに130か国でサービスを開始し、
合計で世界190か国で事業を展開するというのです。

あわてて外務省のHPを見てみました。
すると国連の加盟国数は193と書いてあります。
なんとNetflixは“世界をほとんど全部網羅する”ということになります。

発表と同時に公開された「Netflixが見られる国々」をご覧になった方もおられるかと思いますが、
ほとんどが真っ赤に塗られています。

どんなに大企業でも、ふつうは「世界百何か国で一斉に事業を拡大」って、なかなか考えられませんよね。
もちろん、我々のうかがい知ることのできないところでNetflixの大変な企業努力があるのだとは思いますが、
それを可能にしてしまうのがインターネットを使ったサービスなのだと、改めて思い知らされました。

Netflixのような動画配信サービスは、アメリカでは「OTT(Over-the-Top)サービス」と呼ばれ、
既存のテレビの制作・配信のあり方や視聴習慣、ビジネスモデルを大きく変えるものとして大変注目されています。

そこで、来月(3月)1日からの『NHK文研フォーラム』のシンポジウムでは、このOTTを取り上げます。
欧米の事業者などを招いて、彼らのグローバル戦略、放送への影響などを議論します。

さらに、“Netflixの世界地図”には真ん中あたりに広くぽっかりとあいた国があります。
そうです、中国です。シンポジウムでは、中国も含めた主要国の最新事情も報告します
今後のメディアのあり方を大きく左右する可能性のあるOTTについて、ぜひ一緒に考えてみてください。
(NHK文研フォーラムのお申し込みは
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